Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 梱包の準備
新作の補填作業が完了したので、今日から梱包の作業に入りました。梱包は陶彫部品と木工部品に分けて行ないます。まず厚板材が中心となっている木工部品ですが、ビニールシートにエアキャップを敷いて、厚板材を1点ずつ梱包していきます。砂マチエール施工に油絵の具を滲み込ませた表面が傷まないように注意を払います。エアキャップ側に表面が接触するようにして、外から衝撃があってもクッションの役割があるように保護するのです。これは来週から始めます。陶彫部品に関しては木箱を作って、1点ないしは2点ずつエアキャップで巻いて収納していきます。木箱は数年前に運送業者から垂木とベニア板でしっかりした構造体を教わり、そこから作り始めましたが、それ以前の木箱は軟弱で、再度作り直さねばならないと思いつつ、多忙に託けて今だにやっていません。とにかく今日は木箱作りから始めました。日曜日になると工房は作業をやりにくる教え子たちで賑やかになります。美大受験を控えた高校生、染織を専攻する美大生、木彫をやっている若手彫刻家、それに私を加えると総勢4人がそれぞれの課題に向き合っているのです。工房内に元気が漲る一日になり、各人が夢中で仕事に取り組んでいる様子が見て取れます。創作活動は基本的には個人制作ですが、こういう時間帯があっても良いのではないかと思っています。私は日々工房で過ごしているので、ゆったりと構えていますが、残りの3人は時間を惜しむように制作を続けています。私が二足の草鞋生活を送っている頃は、こんな感じだったのかなぁと思い返しています。来訪した3人にとっては密度の濃い時間が過ぎていったのではないかと察しています。そこにはフローと呼ばれる周囲が見えなくなる緊迫した精神状態があったのでしょうか。私は幾度となく経験しましたが、今ではそんな精神状態になることはありません。今日出来なければ明日やればいいと思っているからです。ただし、創作活動と言えども気が向いたらやるというのではカタチになりません。絶え間ない積み重ねがあればこそ、鮮やかな創作物が天から降ってくるものなのだと私は考えています。