Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 1週間を振り返りながら陶彫制作
週末の土曜日になると1週間の振り返りをやっていますが、昨日は女子美大アートミュージアムで開催中の「柚木沙弥郎の100年」展を見に行き、その感想で誌面を使ってしまったので、1週間の振り返りを今日行ないます。日曜日から金曜日までは毎日工房に出かけ、陶彫制作に明け暮れていました。木曜日の陶彫制作は午前中で切り上げて、午後は東京六本木にある国立新美術館に出かけ、「自由美術展」を見てきました。彫刻家の師匠が毎年出品しているので、招待を受ければ必ず行くようにしているのです。昨日の土曜日は前述した「柚木沙弥郎の100年」展に行ったため、工房には行きませんでした。たまに陶土を触らない日があってもいいのかなぁと思っています。今週はその都度NOTE(ブログ)に書いていますが、真鍮直付けの彫刻家池田宗弘氏83歳、染色を主体にした造形作家柚木沙弥郎氏100歳、この2人の年齢を感じさせない藝術家がいてくれるおかげで、66歳の私はまだ若手と言える年齢なのかもしれず、2人の世界からすれば、まだ薄っぺらいものだと自覚しました。今日の日曜日は、昨日展覧会を案内してくれた美大生と私の後輩にあたる彫刻家が工房に来ていて、それぞれの課題に向き合っていました。彼らはさらに若いので、ベテランの2人からすれば生まれたてのヒヨッコなのかもしれません。私は「柚木沙弥郎の100年」展の中で、柚木氏も影響を受けた東欧の彫刻家ズビニェク・セカルの参考として出品された鉄の彫刻が忘れられず、時折スマートフォンでセカルの彫刻画像を見ながら、自らの陶彫制作に精を出していました。セカルは旧チェコスロバキアの生まれで、反ナチス運動に関わった結果、投獄の憂き目に遭い、強制収容所での日々を経て、後年アーティストとなった経歴の持ち主です。彼のアーティストとしての出発は遅かったものの、その表現には社会問題が内包されているように私には思えました。作品は抽象的でわかり易い形態ですが、何か刺さるものがあって忘れられない印象なのです。その印象を噛み締めながら、今日の私は只管陶彫制作を進めていました。