Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 北浦和とみなとみらいへ…
週末になりました。今日は朝から家内と美術館やギャラリーへ鑑賞に出かけました。まず北浦和にある埼玉県立近代美術館。今まで幾度となく訪れた美術館で北浦和公園の中にあります。ここで開催されていたのは彫刻家戸谷成雄氏の個展でした。戸谷ワールドに最初に接したのはいつだったか忘れてしまいましたが、記憶に新しいのは2017年武蔵野美術大学美術館で開催していた個展で、これは同大教授の退官記念展だったような気がしています。その大規模な個展と前後して静岡県御殿場にあるヴァンジ彫刻庭園美術館でも個展をやっていました。戸谷ワールドは、木の塊をチェンソーで刻んでいく表現が特徴的で、木の表面に条痕を残した地肌が荒々しい印象を齎せていました。それだけではなく表面に溝を作り出し、そこに得体のしれない闇を感じたのは私だけでしょうか。今回の個展をネットで知った私は、どうしても定型化に陥ってしまう自己表現を揺さぶるために、絶対に見に行こうと決めていたのでした。鑑賞をひとつの弾みにして活力を蘇らせるのは私の常套手段です。この迫りくるイメージを心に刻んで、自分の糧にしていこうと思っています。詳しい感想は後日改めます。次に向かったのは横浜のみなとみらい地区にあるギャラリーのバンカートでした。バンカートでは横浜が推進する文化芸術振興の一環として、台北市と芸術家を相互に派遣する事業を展開しています。実は私の工房に出入りしている美大生たちがこのバンカートでアルバイトをしていて、その子から「呉庭鳳」展のことを教えていただきました。この若い世代の台湾アーティストは、横浜に短期間住んで、自ら気を留めたモノを柔らかな筆触で描いていて、彼女の求めるモノがイメージとして定着していました。今日は重厚な「戸谷成雄」展と軽妙な「呉庭鳳」展という対照的な2つの展覧会に足を運びました。