Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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陶彫に明け陶彫に暮れた5月の日々
今日は5月の最終日です。7月の個展で発表をする作品の完成を今月末に設定している関係で、今月は陶彫に明け陶彫に暮れた日々でした。陶彫は一昨日最後の窯入れがあって、これがうまくいけば完成になります。まだ「発掘~坪庭~」の土台の塗装が残っていますが、ここに設置する陶彫さえ完成すれば目標達成になります。151点で構成する「発掘~記録~」は全て焼成が終わっています。先月の最終日に書いたNOTE(ブログ)を読むと、先月もほとんど作業を休まず、一生懸命制作に取り組んでいましたが、今月はさらに拍車をかけて制作に邁進していました。31日のうち1日だけ東京の美術館に出かけた日がありました。それ以外は朝から夕方まで工房に籠っていました。今月は4回の窯入れをしました。窯入れをした翌日は、焼成にかかる電力の関係で工房の照明が使えませんが、それでも自然光のもとで作業を続けていました。平面RECORDも5月末までの作品を完成させ、落款をしてケースに仕舞いました。今月これだけ焦ってやっていたのは来月4日に図録用の写真撮影を予定しているからです。台風の到来が心配ですが、今回の図録は室内撮影を多く占めるので、何とか予定通りやっていくつもりです。今月は寝ても覚めても陶彫のことばかり考えて過ごした1ヵ月でした。鑑賞では2つの美術館に出かけました。「重要文化財の秘密」展(東京国立近代美術館)、「古寺巡礼」展(東京都写真美術館)に行ってきました。制作が佳境を迎えた時に出かけた美術館での体験は、自分自身の芯に染みわたるほどの気持ちになりました。世の中は美的なものに溢れていると本気で思ってしまいました。世知辛い国際情勢の中で、心を豊かにするものがこんなにあるんだと改めて思った次第です。ただし、今回作っている「発掘~記録~」は来年も継続していくもので、半分以上は来年に向けての課題です。私はこうした考え方が大好きで、遠くに見えるゴールに向かって、焦らず休まず、只管積み重ねていく道程を信条としています。今回の図録撮影は折り返し地点に過ぎません。さらに先を見据えながら、来月もやっていくつもりでいます。