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三連休 単体と集合体について
今日はスポーツの日で三連休の最終日になります。仕事を退職した私にとっては三連休はどうでもよいものになっていて、以前のような嬉しさは感じません。しかも平日も週末もなく陶彫制作に明け暮れる毎日です。このところ秋めいた気候になり、作業がやり易くなりました。現在私は陶彫立方体を作っていて、これは2年間に及ぶ連作になります。私の陶彫による作品は集合彫刻で、彫刻全体を構成するものを陶彫部品と呼んできました。陶彫部品は何をどこに組み込むか全体計画を決めて作っていました。といってもあまり厳密に計算して作ってしまうと、遊び的な要素がなくなり、設計通りの退屈な造形になってしまうので、単体ごとに個性を持たせながら、常に全体のことを頭に入れてやっていました。それでも目立つ陶彫部品とそれを補う陶彫部品があり、これが混在することによって時として意図しない面白い造形が出来上がっていたのです。集合彫刻の場合は想定外の部分をどこに作るのかが課題と言えました。現在作っている陶彫立方体は集合彫刻ではありません。展示の結果として集合させることもありえる造形なのです。集合と分散を自由に行える彫刻、単体である立方体を積み重ねたり、点在させることも可能な空間造形としての彫刻なのです。これは制作する私の意識では集合彫刻とは考えず、単体として、つまり1点だけでも見せられる造形として作っています。1点1点が完結した勝負どころの単体彫刻です。これは思っていたより骨の折れる作業ですが、全体を計算した集合彫刻よりは刺激的で楽しいものになっています。これは延々と作り続けられるところを、日付を入れることで1年間で完成するように計画しました。さすがに2年間やったなら自分の中では完了と思えるのではないかと察したからです。今日は自作の単体と集合体について述べてみました。