Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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BS日テレ「ピカソの視線」雑感
何気なく見ていたテレビ番組につい惹き込まれ、そのまま2時間近く番組に付き合ってしまったことが、昨晩ありました。見ていたのはBS日テレの「ピカソの視線」。いろいろ番組を選んでいると画面にピカソのモノクロの風貌が偶然映し出され、その後、風光明媚な快い場所にタレントのはなさんが歩いていました。この番組は何?と思ってスマートフォンで調べてみたら、ピカソが晩年を過ごした南フランスをはなさんが旅をしていて、ピカソの創作活動の痕跡を辿っていたのでした。ピカソはアトリエに小さな町の古城を借りて制作スペースを確保していて、その環境の素晴らしさを羨ましく感じました。(現在アンティーブ美術館)ピカソの晩年と言えば、私は陶芸制作に没頭しているピカソの写真を何点か見ていて、その作品が箱根彫刻の森美術館に収蔵されているのを鑑賞しています。自由な発想によるピカソの陶芸作品が、陶彫をやっている私の意欲を搔き立てたのは事実です。そのピカソが陶芸と出会った町ヴァロリスも、当時作業をしていたマドゥーラ工房も登場しました。ピカソの作陶を手伝っていた生存する職人にもはなさんがインタビューしていて、貴重な内容になっていました。そのヴァロリスにピカソの美術館があり、ヴァロリス礼拝堂のためにピカソが描いた巨大な壁画「戦争と平和」がありました。ピカソが戦争をテーマにした大作は「ゲルニカ」(ソフィヤ王妃芸術センター マドリッド)、「朝鮮虐殺」(ピカソ美術館 パリ)とこの「戦争と平和」が有名です。「戦争と平和」は他の2点の作品に見られない要素があります。それは戦争に相対する壁に平和への祈念が描かれている点です。いずれも私はオリジナルを見たことがないので、一度は訪れてみたいなぁと思っています。番組に出ていた旧市街や海の風景があまりにも美しかったので、心に安らぎを覚えました。