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三連休 集合彫刻の統括
三連休の中日です。今日も朝から夕方まで制作三昧でした。擂り鉢状の新作は陶彫部品を組み合わせた集合彫刻です。集合彫刻は私が20年以上も関わってきた表現方法で、部品をひとつずつ作って、それらを統括してひとつのカタチにしていきます。作品はひとつの形態になる場合と、壁や床に部品を広げ、その場を創出する場合があります。立体表現は周囲の空間を取り入れるため、部品を接合したり、拡散したりして、コンセプトに有効な手段を使うのです。集合彫刻のそれぞれの部品は単一ではありません。同じ部品にしてしまうと、作品そのものは簡潔になりますが、複雑なカタチの絡み合いがなくなって退屈になると考えます。作っている自分もそこまで禁欲的な造形ができないのです。全体として統括されているように見えても、近づくとさまざまなカタチが混乱していて混沌とした状況が見て取れる作品にしたいと思っています。部品を作っている時は全体を考えないで作っている時があります。現在はその段階です。今は小さなカタチの面白さに囚われていて、ある意味では健康的な創作活動です。全体を見通す段階になると神経を病んでくる時があります。ウィークディに私が勤めている職場に似ていて、部分に関わっていると仕事が多くても健康でいられます。管理職になり、常に全体を俯瞰していると神経を使います。全体を見て、進む方向が間違っていなければ、それで良しとしなければ、作品と同じで神経を病むかもしれません。人間関係で成り立つ職場はざっくりとした感覚で良いと思っています。判断さえ間違えなければ大丈夫と思うようにしています。ただし、創作活動はざっくりでは済まないところがあって、厳しい精神状態になることもあります。相談ができず、自問自答ばかりしているところが辛いところです。