Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 梱包開始&美術館散策
今日から個展のための梱包作業に入ります。まず「発掘~座景~」の4枚の台座をシートに包みました。シートの内側にはエアキャップをガムテープで貼り付けています。台座に施した砂マチエールが痛まないように作品が触れる表面には必ずエアキャップをつけているのです。工房での午前中の作業は、「発掘~座景~」の4枚の台座をシートに包んで終わりました。まだ先日の出張の疲れがあって、遅々として作業が進まなかったので、午後は車で美術館に行くことにしました。図録撮影まで後回しにしていた美術館散策を始めました。若いスタッフが来ていたので一緒に連れて行きました。行った先は神奈川県立近代美術館葉山で開催中の「砂澤ビッキ展」でした。横浜横須賀道路を南下し、逗子インターから逗葉道路を経由して同美術館に到着しました。彫刻家砂澤ビッキが亡くなって30年近く経ちましたが、アイヌ民族の血を引く独特な形態感をもつ逞しい木彫家は、今も光を放っているように思えました。彫り跡を残した有機的な物体は、その存在だけで周囲を圧倒するパワーを持っていました。詳しい感想は次の機会に改めます。次に向かったのは横須賀美術館でした。神奈川県立近代美術館葉山も横須賀美術館も海に面した素晴らしいロケーションがあって、多くの家族連れが来館していました。スタッフとカフェで休憩したいと思っても、どちらの店も人でいっぱいでした。横須賀美術館で開催していたのは「デンマーク・デザイン」展で、北欧のシャープなデザインを堪能することが出来ました。砂澤ビッキの土臭い世界とは真逆の洗練された世界に接しました。同じ木材を扱ってもアイヌの彫刻とデンマークの椅子では、まるで異なる世界が出現して、木材の放つ多様な表現の幅に面白さを感じました。「デンマーク・デザイン」展も詳しい感想は後日に回します。今日は久しぶりの美術館散策を入れたので充実した一日を過ごしました。