Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 土台作り続行
先週末は美術館に行ったり、美大の卒業制作展に出かけてしまったので、制作工程が遅れ気味になってしまいました。週末になって制作ばかりしていると精神的に辛くなるので、先週末のような刺激も必要と思ったため、制作工程に遅れが生じるのは想定内のことです。今日は久しぶりに一日中工房に篭って制作をしていました。現在は新作の土台になる木材加工をやっています。厚板材を鋭角な二等辺三角形に切断し、それに高さをつけるため箱型にしているのです。全部でそれらを20点作るので時間がかかっています。今日は前回の続きとして電動ノコギリを使って、厚板材を8cmの帯状に切断していました。木屑や埃が舞い上がり、作業をしている周辺は煙ってしまいました。コロナ渦で部屋の換気をするのが通常になっていますが、それとは別に木の埃で窓を開け放たなければならず、冬の冷気の中で身体が悴むようでした。いつものようにストーブで手を温めながら作業をしていました。実材を扱う彫刻表現は、時として厳しい環境で制作することもあります。若い頃はまるで気にならなかった制作環境が、結構辛いと感じるようになったのは最近のことです。それでも身体を動かして実材と向かいあっていると元気が出てくるのが何とも不思議で、彫刻家気質と言うものがあれば、きっとこういうものなのかもしれません。私は集合彫刻をやっているので、少しずつ部品が出来上がっていきますが、それを確認するのも楽しみの一つです。コツコツ部品が出来上がっていくのは私の生真面目な性格に合っていると思っています。制作時間もその日の気分によって変化することはありません。ウィークディの勤務時間と同じように自分で決めてやっているのです。まさに工房に出勤している感覚です。週末だからといって寝坊することはありません。同じ時間に目が覚めて、職場に行くのか工房に行くのかの違いだけです。もちろん仕事内容はまったく異なります。職場は組織があり、工房は私一人です。明日も木材加工を一人でやっていきます。