Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

週末 最新作の窯入れ開始
今日は7月個展で発表する新作の梱包作業を中断して、来年に向けた最新作の陶彫制作を行ないました。幾つかの陶彫成形が終わって乾燥している作品に、仕上げを施して化粧掛けを行ないました。陶彫作品において、最後の制作工程に焼成があるのは、宿命として人の手が及ばない領域が存在していると私は感じています。窯内に棲んでいる炎神に作品を預けることで、自分の意思ではどうにもならない在るがままの姿に作品は変貌して戻ってきます。それはやきものの面白さでもあり、歪みを受け入れざるをえない自分の心の在り様も映し出してしまいます。先日見に行った「清水九兵衛/六兵衛」展にも焼成に関する作家の思い入れが色濃くでていましたが、自分の思い通りに形態を作り上げたいなら金属が最適です。一番言うことをきかない素材がやきものなので、そこは割り切っていくしかないと私も考えています。窯入れは例年なら11月ごろの秋から初冬にかけて行なっていましたが、今年は二足の草鞋生活から創作活動一本になったおかげで、この時期から始めることになりました。最新作は陶彫のみ展示する予定で、今年の作品のような木材は使いません。その分、窯入れする機会が多くなるだろうと思っています。窯入れをすると翌日の工房は電気の関係で使えなくなることがあります。明日以降はのんびりした生活にしていこうと思っているところです。