Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

週末 制作&話題の映画鑑賞へ
日曜日になっても平日と同じように朝から工房に籠っていました。相変わらずの陶彫制作をやっていましたが、台風7号の影響で時折強い雨が降りました。家内と菩提寺に墓参りを計画していましたが、墓参りは台風一過の後にでも行こうかと話をしていました。妹夫婦も墓参りを取りやめたという連絡がきました。私は汗でびっしょりになりながら、成形を行なっていましたが、今日は若いスタッフが誰も来ないことを言い訳にして、早めに工房での作業を切り上げました。自宅に帰ってゆっくり過ごしていたところ、今話題になっている映画を観てこようと家内と意見が一致して、急遽2人でエンターテイメント系の映画館に車で出かけました。話題になっている映画とは宮崎駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」というアニメーションです。ネットにはさまざまな意見がアップされていて、評価が真っ二つに分かれているのが特徴です。内容が分からないという意見から、宮崎駿監督らしさが溢れているという意見まで、ひとつずつ読んでいると何となく内容の輪郭が掴めるような気がしました。宣伝をせず、事前情報も流さないという制作者側の姿勢は、情報過多な昨今の状況からして異質な感じがして、それが逆に興味関心を持たせるのだろうと思いました。その術中に嵌ってしまった私たちも制作者側の意図通り、映画館に足を運ぶことになったわけです。映画の場面転換に納得がいかないというネットの意見がありましたが、現代彫刻をやっている私にしてみれば、それは許容の範疇で、実はもっと超越的な世界観を想像していました。何しろ現代彫刻はもっと分からない世界観があって、作者が何を考えて具現化したのかを読み解く癖が私にはついているのです。それに比べれば映画は分かり易い世界です。それと言うのも、これは宮崎監督が作りたいものを作っただけに過ぎず、鑑賞者に媚びてはいないことが分かるからです。商業美術は別にして、美術の世界では独りよがりが当たり前です。映画は多くの人が関わり、そのためお金がかかるので、観客が入らないとスポンサーが納得してくれない事情があるため、作家が好きなものを好きなだけ作ることが許されない世界なのです。そこはやはりスタジオジブリというブランド名で、人が呼べるのではないかと試算したのではないでしょうか。そうした環境があれば、これは面白い試みだったと思いました。詳しい感想は後日改めます。今日は充実した一日を過ごしました。