Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 世相と創作の狭間を考える
週末になりました。今週も相変わらず陶彫制作に明け暮れていましたが、木曜日には東京の美術館に鑑賞に出かけました。世の中が平和だからこそ創作活動が日々出来るし、美術館にも足を運べると改めて感じる1週間でした。世界情勢はウクライナ侵攻もまだ落ち着かず、さらに中東のハマスがイスラエルを攻撃し、その報復をイスラエルが行っている情報がありました。日本から遠い国という意識がどこかにあるのでしょうか、実態としての危機感は私たちには伝わりにくいと思っています。ましてや宗教や民族に関する延々と続く闘争は、日本人には知識として入ってきても、実感としてはないかなぁと思っています。そんな過激なニュースと並行して、日本は紅葉で賑わう観光地をテレビで取り上げています。芸能界の性加害事件も連日報道されていますが、世界と日本を比べると、事件報道の質が全く異なることに私たちは唖然としながら画面を見入っているとしか言いようがありません。命が危険に晒されることは私たちは災害で経験していますが、戦争については意識の中にはありません。世界情勢の不安定さは知識や情報で齎されているため、私の周囲にある平和な日常が貴重なものではないかとは薄々感じています。この平和が有難いと思っているのは私だけではないでしょう。現時点ではそうであっても、未来永劫この平和が継続すると私たち日本人は考えられるでしょうか。願わくはそうでありたいと思っています。そんなことを考えながら過ごした1週間でしたが、私の日々の仕事である創作活動は、造形によって社会的な提言を行うようなものではなく、あくまでも個人の範疇を超えないので、世相と次第にかけ離れていっているようにも思えます。それでも私は自己肯定して創作を先に進めていきます。私が日々作るモノも日本の日常を表したモノであることは事実だからです。