Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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2024年の元旦を迎える
2024年の元旦を迎えました。昨年から世界情勢が落ち着かず、今も戦争が継続しています。領土問題や民族紛争が解決しない限り、戦争の終結が見えません。今年になってこの世界情勢がどうなっていくのか、誰にも分からない状況です。世界中が平穏に過ごせる日が一刻も早くきて欲しいと願っています。さて、元旦になると私は毎年やることがあります。自宅の脇に僅かな山林が残されていて、そこに小さな祠があります。その祠には稲荷の札が納めてあって、毎年その札を新しいものに換えるのです。その祠はもともとそこにあったものではありません。祖父母の時代に近所に捨ててあった稲荷を祖父母が拾ってきて、小さな祠を建てて祀ったものです。私は朝食前に小さく刻んだ餅と油揚げを持って祠に行き、そこに納めてきます。雑煮による朝食を済ませたら、菩提寺に出かけて行って住職に新年の挨拶をしてきます。それから家内と東京赤坂まで出かけていき、豊川稲荷で護摩を焚いてもらうのです。そこで受け取った木札は自宅のリビングに、紙の札は祠に納めてきます。それは両親の時代からやっている我が家の行事で、車好きだった亡父は愛知県豊川市の豊川稲荷妙嚴寺まで出かけたこともありました。私たちはとても亡父のように遠方には行けず、東京別院で済ませています。相原の家は、祖父までが何代か続いた大工で、父が造園業を営んでいたため、商売繁盛の稲荷を拝んできたと思われますが、私にはあまり縁がなく、彫刻はいっこうに売れません。それでも家内安全が守られているので、毎年同じことを繰り返しているのです。私は神仏に対して最低限の事しかやっていないし、宗教にも詳しくありません。自然の赴くまま毎年の行事を行っているに過ぎません。しかもこんなことをするのは元旦だけです。明日からまた工房に行って陶彫制作に励みます。1年間制作をやっているのが私の心の安定に繋がっているので、祈祷よりも創作活動が私に生きる喜びを与えていると言っても過言ではありません。