Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

書初めならぬ作初め
NOTE(ブログ)の本題に入る前に、昨日石川県能登を襲った大地震と津波を心配しています。被害が甚大だった輪島は、以前輪島塗を見に訪れたことがあり、そこで何軒かの店で店主さんに伝統工芸について話を聞かせていただきました。美しい佇まいの町に思いを馳せ、そこの被害が映し出される度に心が痛みます。正月のゆっくりしていた時間帯に突如やってきた災害に、我が国にいれば決して他人ごとでは済まない状況に私も複雑な思いを抱きます。亡くなった方にお悔やみと一刻も早い復興を祈願しております。さて、今日1月2日は書初めを行う日ですが、私は書初めならぬ作初めを行いました。書初めは元々宮中で行われていた儀式で、若水で墨を摺り、恵方に向って詩歌を書く習慣があり、江戸時代以降に庶民にも広がったとネットで知りました。教職に就いていた頃は、生徒による書初めを、新学期になって教室の内壁全体に吊るしていて、私はそれを鑑賞するのが好きでした。今日から私は工房に籠って、作初めとして座布団大のタタラを数点作りました。成形はタタラ作りと紐作りの併用なので、まずは大きめのタタラを作り、そこをビニールで包んで一日放置するのです。工房は昨年大晦日に窯入れをしているので、昨日は窯内温度の確認に来ました。元旦に作業をしなかったとしても工房は稼働しているわけです。今日は窯内温度が下がってきたので、電気を復旧し、陶彫の作業をしたのでした。実は昨日やっていた相原家の正月行事で忘れていたことがありました。昨日菩提寺の住職に挨拶に行った時に、墓地の清掃をしていないことに気づきました。今日の昼頃に家内と菩提寺に出かけて、墓地を清掃し、花を手向けてきました。これは先祖への供養ですが、今日は作初めをしましたよという報告でもありました。今年も健康で日々陶土と接していきたいものです。