Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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気温上昇の5月を振り返る
5月の最終日になりました。青葉若葉が芽吹いたと思ったら、まるで初夏を思わせる気温上昇があって、今月は身体がついていけない状況でした。それでも今月31日間のうち、工房には一日も休まず31日間通い続けました。工房に行って制作をしなかった日は、22日(日)の図録用写真撮影日のみで、残りの日は制作をやっていました。今月は個展に向けた写真撮影が予定されていたおかげで、この日が新作完成のゴールになりました。まだ補填作業が必要ではありますが、作品が全て出揃った状態で写真撮影を迎えたのです。新作は7月にある個展でお披露目をするのですが、その前段階に完成させてしまうのが、私にとって通例になっています。来月は作品をそれぞれ部品に分けて梱包する作業に入ります。と同時に来年に向けて新しい世界観をもつ作品制作へ弾みをつけていくのです。そういう意味で5月は作品のターニングポイントになります。今月の状況を詳しく見ていくと、新作の土台を形成する厚板材の加工作業があって、それが完了してから家内や美大生に手伝ってもらった砂マチエールの施工作業がありました。砂マチエール施工が終わったところで、そこに油絵の具を滲み込ませる作業に移りました。陶彫部品も含めて全体配置を考えながら、新しい印を彫り、そこに番号を記して陶彫部品や木工土台に貼っていきました。写真撮影の時はその番号を確認しながら、スタッフたちが集合彫刻を組立てていくのです。なかなか手間暇のかかる仕事ですが、毎年仕事量の差こそあれ、こんな具合にやっているなぁと確認していました。彫刻制作は順調に進みましたが、一日1点を制作するRECORDは遅れ気味です。来月から新しい彫刻作品に取り組むので、RECORDも心機一転してやっていこうと思っています。鑑賞では「朝倉摂」展(神奈川県立近代美術館葉山)に出かけました。今月はたった1回の鑑賞でしたが、来月は多少余裕が生まれるので、積極的に鑑賞に出かけようと思っています。読書では美学についての書籍を読んでいて、今まで私は美学についてきちんと学んでこなかったことを恥じています。哲学書は少々齧ってきましたが、その中に美学がありました。美術を専門にしている私は、もっと美学を知るべきだろうと思っています。難解なところもありますが、これを契機に美学について知識を広めていこうと考えています。