Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 工房に流れる空気
毎週土曜日と日曜日は工房に来て制作をやっています。ほぼ毎回同じ時間に工房のカーテンを開け、FMラジオをつけて、陶土をいじり始めます。流れる空気を感じながら作業に入りますが、こうしている時間が実は一番幸せを感じる時間です。時に厳しい作業に追い込まれて幸せなんて言っていられない作業工程もあります。命を磨り減らしているのではないかと思う時さえあります。ウィークディに2回ほど夜スポーツクラブに行っているので、その筋肉疲労が残っている場合があって、そうした時の土練りやタタラ作りは本当に身体の芯から辛いのです。成形も神経を使います。こうして書いていくと、陶彫制作に面白みなんてあるのかと思いますが、窯から焼成が終わって出来上がってくる作品群を見ていると、疲れが吹っ飛びます。もちろん焼成が成功した場合に限りますが…。創作活動はそんなものかもしれません。クオリティの高い喜びを得るには、苦しい工程が数々あって、それを乗り越えなければならないと考えます。工房に流れる空気は、毎回同じ時間に工房を訪れるにしても、毎回違った空気が流れます。こちらの意識の成せるもので空気が変わるのですが、それでもやはり幸せは感じているのです。