Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

HPのGalleryに「丘陵」をアップ
一昨年の個展で発表した「発掘~丘陵~」をホームページにアップしました。ホームページはカメラマンの画像表現に任せるところが大きく、自分との共同作業で作っているアイテムです。土を練って成形と加飾を行い、窯入れをして完成させる陶彫はアナログの極致です。電気窯の温度を制御するため電子機器が使われている以外は、全て手で作り上げる作品のため、縄文や弥生時代の出土品のような雰囲気を醸し出していこうと、私は意図的に考えているのです。そうした原始的な作品をデジタルの画像にして、その効果を最大限に生かしているのが、私のホームページです。幾度かNOTE(ブログ)で取上げているアナログとデジタルの違いを感じ取れるのが、こうしたホームページだろうと思います。立体作品は実在なるが故に、光と影が織り成す面白みがあるのです。写真に撮ってみると意外な視覚効果のある平面作品が生まれます。それを制作者である彫刻家ではなく、カメラマンに託すことで世界観が広がると私は考えています。「発掘~丘陵~」は木材で作った4体の土台に、40個の同じ形態をした陶彫部品を乗せた集合彫刻で、パノラマのように俯瞰できる景観を作り出しました。なだらかな丘陵を厚板で階段状にして、そこに砂マチエールを施し、陶彫部品との一体化を図りました。カメラマンはカメラを携えて、彫刻の中を散歩して「発掘~丘陵~」の光と影を捉えます。切り取った画像は、初めのイメージを超えて、別の作品のような感じを持ちます。また画像を眺めていると、制作当時のことを振り返る機会にもなります。筒型の陶彫部品は、寒々とした冬に一晩にひとつずつ作った記憶があるので、何年か前に私はウィークディの夜に工房に頻繁に通ってきていたのです。40個を作り終えた時にホッとした思い出が甦ります。「発掘~丘陵~」をアップするにあたり、私は毎晩坦々と陶彫部品を作っていた気持ちを、丘陵を歩く自分に見立ててコトバを綴りました。Galleryのページを見るには左上にある本サイトをクリックしてください。ホームページの扉が表示されますので、Galleryをクリックしていただければ、そのページに入れます。ご高覧いただければ幸いです。