Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

個展に再訪してくれた同級生
NOTE(ブログ)の2021年7月21日付に「個展に来廊してくれた旧友」という記事があります。旧友とは高校の同級生で、ベテラン俳優で映画監督をやっている竹中直人さんのことです。NOTE(ブログ)には「さん」をつけていますが、高校時代から敬称なしで呼び合っているため、彼とは他人行儀ではないことを断っておきます。先日、彼が監督をした映画「零落」を観て、感想をラインで送り合っていました。本人が出演していないにも関わらず、竹中ワールドを感じさせるのは、彼の個性が際立っているからかもしれないと、私は直接本人に伝えました。彼は高校時代から情感豊かなところがあり、映像の端々にそれが現れているのです。竹中監督の映画は一般受けがなく、大きなヒットもないので、映画としては地味なところもありますが、反面クオリティは高く、とりわけ人物描写の丁寧さには観る人を惹きつける要素があります。彼自身が歩んだ人生の深みを感じさせる部分です。今日の夕方、ギャラリーに2年ぶりに来てくれて、いろいろ話が出来て嬉しかったのですが、やはり同級生同士なのでお互い素に戻ってしまい、余計なことも喋ってしまいました。彼が多摩美術大学、私が武蔵野美術大学に進んだのは確かですが、それでも高校の仲間に強烈な表現者がいることは、私の心の支えになっています。映画監督として組織を作って臨むのはどうなんだと聞いたら、もう撮影や音響等スタッフは長い付き合いなので気心が知れているという答が返ってきました。私は彫刻制作には組織がなく、たった一人でやっているので気楽な反面、竹中が羨ましいなぁと思いました。私が掌った組織は学校教育なので、自己表現とは遠い存在でした。それはともかく、お互い表現活動に長く関わってきたので、生涯を全うするべく頑張っていこうと誓い合いました。