Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 卒制&彫刻展の1週間
週末になりました。今週を振り返ってみたいと思います。今週は2回の美術鑑賞の機会がありました。まず、月曜日は工房に出入りしている学生が在籍している女子美術大学の卒業制作展に、教え子3人を連れて行ってきました。工房に日頃から学生がやってくるからこそ、私にはこうした機会があるのです。同行した学生の一人が私に「日本画がどれも秀逸で心に残った」とラインを送ってきました。教え子の中には感受性の鋭い子もいて、私は彼女たちに精神的に支えられていると感じます。木曜日は家内と千葉県の美術館に、カール・アンドレの展覧会に行ってきました。家内は「これはやった者勝ちだね」と感想を漏らしていました。ミニマル・アートがどうのこうのと呟くより、一言で片づける家内のコメントに目から鱗が落ちました。これも私の心を支えてくれる一言に違いありません。今週は陶彫制作に精を出していましたが、鑑賞も充実していて、理想的な1週間だったと思っています。とりわけカール・アンドレの作品に、私自身考えさせられる要素があって、それが陶彫制作に微妙に影響を及ぼしています。彫刻は物質を介在した哲学なのだと、私は以前NOTE(ブログ)に書いたことがありましたが、陶彫制作をしながら、造形哲学についてあれこれ考えを巡らせていました。私はミニマル・アーティストのように素材を突き放すことはできません。陶土を手でつけたり削ったりしながら、そこに取り込まれそうな気持をコントロールしつつ、自分にとって素材とは何だろう、どんなふうに付き合っていけばいいのだろうと考えていました。人体塑造をやっていた頃は考えもしなかったことが、今はその頃の五十歩百歩のような造形をやっているに過ぎないのに、何かが違うような気がしています。もう少し時間をかけて考えたいので、明日のNOTE(ブログ)にこの考え方の継続を綴りたいと思います。