2026.04.12
日曜日になりました。日曜日は創作活動についてNOTE(ブログ)を書いています。今日のテーマは過去にNOTE(ブログ)で幾度となく取り上げたものですが、素材の変容について繰り返し述べてみたいと思います。このところずっとやっていた新作の杉板の刳り貫き作業にそろそろ終わりが見えてきて、次の段階として杉板を炙って炭化させる制作工程に入ります。これは4点の壁掛けの作品に貼り付ける部品です。ただ、杉板をそのまま使うのではなく、素材を変容させて、私はその効果を狙いたいと考えているのです。画面の下地には油絵の具を使うので、塗装した面と炭化した木材の組み合わせで、幾星霜の痕跡という自分の世界観を出そうとしています。素材の変容は自分の初期作からやっている方法で、そもそも陶彫は最終工程で窯に入れるため、陶土は変容して窯から出てきます。これも批評家の言葉を借りれば、模造された出土品とも言えて、つまりは私の創作行為の基本は変容ありきなのです。その陶彫と組み合わせるために木材を炭化させることを思いついたのですが、炭化という変容が益々面白くなって私のその後の作品によく登場しています。火災をはじめとする災害の多い日本において、風景彫刻ではマイナスイメージに捉えられることもあり、ある程度留意する点も必要ですが、純粋に炭化の肌合いに私は魅せられているのです。木材を炭化させるか塗装を試みるか、またそのまま使ってみるか、作品全体のイメージから判断していますが、木材に砂マチエールを貼り付けて油絵の具を染み込ませる方法も私の得意とするものです。ともあれ私は素材の変容が好きなのだと思っています。その究極が窯入れで、高温で焼成されることにより陶土は石化します。私は陶土が、炎神に翻弄され鎧を身に着けたサムライのような印象を持ち、窯入れ前と窯入れ後ではまるで異なるモノとしてその存在感を放っていると感じます。造形には変容が面白い要素であることに間違いはありません。