Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

note

週末 上野と青山の美術館巡り
今日は東京の美術館を巡って3つの展覧会を見ようと予定していました。工房はまだ窯入れしている陶彫部品があるため今日は使用できず、それならば美術館に行こうと決めたのです。まず、上野の東京都美術館で今日から開催されている「エル・グレコ展」。初日でしたが、朝から同展に出かけたので、混み具合は気になりませんでした。きっと徐々に混雑してくるだろうと予想できます。エル・グレコに関しては自分の鑑賞遍歴を振り返って感想を述べたいので機会を改めます。次に訪れたのは国立西洋美術館で開催中の「手の痕跡」展。ロダンとブールデルの彫刻をたっぷり鑑賞しました。自分にとっては大学時代に学んだ原点とも言うべき作品の数々。自分を振り返ることもあったので、これも別の機会に感想を述べます。午後になって向かったのは青山でした。伊藤忠商事が持つギャラリーで「五美大展」をやっていたので見てきました。相原工房に出入りしている若いスタッフが同展に参加しているのです。彼女はテキスタイル専攻の美大生で、黒の染料だけで色彩のバリエーションを生み出した作品と、墨や膠を使って溶解されたような世界を表出する作品を出していました。カオスの中で何かが蠢いていて、得体の知れない生命体の誕生を予期させるようなイメージを自分は持ちました。墨による幻視的な作品は、さらに展開し、拡大深化していけるように思えます。本人による思索も短文で述べられていましたが、まずは作品が雄弁に語ることを考えた方がいいでしょう。彼女の今後の活躍に期待したいと思います。