Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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7月の成果を振り返る
毎年夏に東京銀座のギャラリーせいほうで個展を企画していただいている関係で、個展開催までの準備や開催中の接待、最終日の後片付けがあって、7月は毎回充実した1ヵ月を過ごすことになります。今月も例外ではありませんでした。個展は、自分が彫刻家であるという実感、若い頃の滞欧生活のあれこれが甦ってきて、公務員とは違う自分の原点を見つめる貴重な機会になっているのです。ひとつゴールを突破して、次のステージに向かう飛躍の7月が今日で終わります。新作への取り組みはもう始まっていて、日曜日だった昨日も頑張っていました。実技の両輪である鑑賞は、展覧会と映画をひとつずつ観てきました。展覧会の方は勤務終了後、東京駅まで出かけて、ステーションギャラリーで開催している「不染鉄」展に行ってきました。「没後40年 幻の画家」という副題が示す通り、私の知らない日本画家でしたが、不染鉄ワールドの魅力に憑りつかれてしまいました。こんな画家が埋もれていたなんて信じ難いくらいその画力の凄さに驚きました。詳細な感想は後日に回します。映画は岩波ホールでアンジェイ・ワイダ監督の遺作「残像」を観てきました。全体主義国家に翻弄され、己を貫く前衛画家の姿勢を垣間見て、久しぶりに硬質な映画に接することができた喜びがありました。これも詳細な感想は後日に回します。RECORDは毎晩1点ずつ下書きをしていますが、今まで溜めてしまった過去の作品の彩色や仕上げを少しずつ片づけて、山積みが徐々に解消しつつあります。読書は19世紀末のフランス絵画に関する書籍を読んでいるところです。いずれにせよ今月は個展があったため充実した1ヵ月でした。