Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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再開した展覧会を巡り歩いた一日
コロナ渦の中、東京都で緊急事態宣言が出され、先月までは多くの美術館が休館をしておりました。緊急事態宣言は6月も延長されていますが、美術館が漸く再開し、見たかった展覧会をチェックすることが出来ました。展示期間を延長した展覧会もあれば、期間はそのままで、再開しても僅かな日程を残すだけの展覧会もありました。そうした展覧会には早々にネットで予約を入れ、何とか閉幕までに足を運びたいと願いました。そのひとつが新宿のSOMPO美術館で開催中の「モンドリアン 純粋な絵画をもとめて」展で、家内と私が同美術館を訪れたときは、チケットは完売しておりました。それもそのはず6月1日から再開して僅か6日間だけという短期間だったので、私たちのネット予約は運が良かったと言わざるを得ません。今日は抽象絵画のパイオニアであるモンドリアンの作品に久しぶりに触れて、その簡潔な美に心地よさを感じました。モンドリアンの初期の風景画も数多く展示され、やがて1917年に結成された「デ・ステイル」の基本理念となる直線と限定された色面による構成は、初期風景画から脈々と続くものとして理解しました。詳しい感想を後日書きますが、展覧会閉幕後になってしまうことをご了承ください。その後、上野に向かった私たちは再開した東京都美術館で「イサム・ノグチ 発見の道」展を見てきました。同展は8月まで開催しているので、予約には余裕がありました。彫刻家イサム・ノグチは私のNOTE(ブログ)に頻繁に登場する芸術家で、その作品を幾度となく見てきましたが、今回の展覧会で目を見張ったのはその演出方法で、展覧会主催者の企画力が充分発揮された展示に新たな感動が甦りました。もちろん初めて見る作品もありましたが、旧知の作品が展示ひとつでこんなに変わるものかという好例を味わいました。これは空間造形のもつ大きな特徴で、置かれる場所によって印象が変わることに、同じ彫刻を作る私としては勇気をもらいました。展示された立体作品は周囲の空気を震撼させる要素があり、私が自分の立体表現を追及することの意味を改めて考えさせられました。これも詳しい感想は後日にいたします。最後に向かったのは銀座のギャラリーせいほうで、7月個展の打合せを画廊主の田中さんとやってきました。私に不安があったとすれば、先日図録用の写真撮影を行った「発掘~盤景~」がギャラリーの空間に収まるかどうかでしたが、何とかカタチを変えずに展示できるサイズであることが分かり、内心ホッとしました。今日は久しぶりに新宿、上野、銀座を回って充実した一日でしたが、結構疲れました。明日からまた工房通いが続きます。