Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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寒さが増す11月に…
11月になりました。蒸し暑かった長い夏から一気に冷え込んで、寒さが増す11月になりました。秋の深まりと共に創作活動にも弾みがつきますが、美術館にも出かけて行きたくなる季節です。この季節になると目ぼしい展覧会を探します。ちょっと足を伸ばして首都圏内の美術館にも出かけて行こうと思います。シュルレアリスムの代表格である「マン・レイ」の展覧会が目に留まりました。千葉県にあるDIC川村記念美術館には、私の大好きなジョセフ・コーネルの充実したコレクションがあって、時折見に行きたくなるのです。企画展は勿論のこと常設展にも自分の好きな造形作家がいれば、美術館までの多少の遠さは気になりません。私は素材を扱う彫刻作品でもその背景には詩的世界があると思っています。ジョセフ・コーネルのボックス・アートにはそれが顕著に表れています。詩的世界とはコトバになる前の何か定かでないもの(原型)であって、それを造形美術では形態と色彩で表現しているのだろうと私は感じています。私もコトバで説明の出来ないものに背中を押されて造形を行なっていると感じることがあります。今日も彫刻制作では身体全体を使った土練りやら大きなタタラ作りをやっていましたが、単なる肉体労働とは違うものを感じていました。今月も時間の許す限り陶彫制作に精を出したいと思います。今月は読書でも充実させたいと思っています。現在は画家鴨居玲のノンフィクションの小説を読んでいます。日本人らしかぬ重厚でバタ臭い絵画表現が、前から私は気に入っていて、そこに至る絵画上の動機や表現方法を知りたいと思っています。それとは別に自宅の書棚に面白そうな書籍を見つけました。私は大きな書店に行くと、片っ端から興味の対象になる書籍を複数購入する癖があります。学生の頃は金銭が足りなくて思うように買えなかったので、社会人になってから買い求めた書籍が忘れられて書棚に眠っているのです。バイトで貯めた金銭でやっと買えた難解な書籍は、途中で放り出して書棚の隅で埃を被っていたこともありました。それを最近になって読破したこともあり、また書棚の中に忘れられていた書籍が出てくることもあるのです。今月はそんなことを頭に描いて秋の夜長を過ごすことにします。