Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 制作&久しぶりの鎌倉散策
週末になりました。今日は週末になると工房にやって来る美大生が来ていて、自らの染織課題をやっていました。課題に追われて大変と言いながら、彼女にとって大学は楽しいところであり、工房もまた然りです。私も今週は日々陶彫制作をやっていて、作業自体の楽しいことは間違いではなく、それでも自己研鑽を積む場所なので、ワンランク上の楽しさを得るために苦労していると考えています。創作活動は刹那的な楽しさとは違います。精神を集中して自我を追い込むことも厭わない苦しさが付き纏うのです。そこで達成した楽しさは格別で、これ以上の満足感は得られないと思います。美大生もそれを知っているから夢中になって頑張っているのです。さて、今週の状況ですが、水曜日に鎌倉に行ってきました。教え子の中に文学少女がいて、鎌倉散策に同行してくれました。私にとって鎌倉は久しぶりで、高校や大学を通して頻繁に行っていたところだったので、尚更でした。鎌倉では神奈川県立近代美術館に立ち寄って、昭和の時代に現代美術を牽引した芸術家たちの作品を見てきました。学生だった私が美術の多様性を知り、その思想に目覚めたのは、このような作品に接したおかげでした。現在では生成AIがあり、創作されたものが人間の手によるものか、AIによるものか分からなくなっていますが、データの蓄積で編み出されたものより、自分の頭で考え出したものが良いという古い概念に、私はまだ憑りつかれているのです。私はアナログな制作を徹底して信じ切っているところがあって、今週も創作行為と自分が過信する労働の蓄積を行ってきました。私にとって素材を前にして、手を動かすことで考える行為が全てなのです。人類が先史時代から行ってきた何かを造形する行為を、今も継続している自覚が今の私にはあります。