Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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11月は鑑賞が充実
11月の最終日になりました。今月を振り返ると、新作の陶彫制作が順調に進み、現在は大規模作品、中規模作品、小品6点のいずれも焼成済みだったり、乾燥を待っている作品もあり、何とか上手くいっているように感じています。中規模作品は土台になる木材加工に取り掛かりました。今月は1ヶ月で22日間工房に出かけていて、生真面目な私は着実に制作を先へ進めていたことが自分でも分かります。創作活動には苦しみが伴うことがあり、必死に足掻いていくうちに方向が見つかると同時に、再来年の作品のイメージが神の如く降誕してくることもあります。それはまだイメージが源泉過ぎて、あまりにも漠然としたものですが、どこからか果てしない世界からやってきたものなので一応心に留めておこうと思います。一日1点をノルマとし、小さな平面作品をやり続けているRECORDも下書きがある程度解消して、何とか日々の状況に追いついてきました。今月は何と言っても鑑賞が充実していました。美術館へは4館行きました。「香月泰男」展(神奈川県立近代美術館葉山)ではシベリア・シリーズ全作を観ることができました。「大・タイガー立石展」(埼玉県立近代美術館)(うらわ美術館)は2館同時開催で、独特な感性を持つポップアーティストの回顧展でした。「物語る 遠藤彰子展」(平塚市美術館)では巨大な画面が何点も並んだ壮大な絵画空間を味わいました。今月観た展覧会は全て絵画によるもので、いずれも具象絵画でしたが、単純な写実ではなく作家の思いが交差する象徴性の強い世界観があって、どれも圧倒されました。読書でも聖像画家として日本で初めてロシアに留学した山下りんの小説を読んでいるので、今月は絵画尽くめだったなぁと改めて振り返りました。映画館にも足を運びました。まずムーミンの作者トーベ・ヤンソンの半生を描いた「トーベ」(シネマジャック&ベティ)、そしてホロコースト証言シリーズの「ユダヤ人の私」(岩波ホール)で、久しぶりにミニシアターに行けるようになって嬉しかったなぁと思っています。新型コロナウイルス感染症が終わったわけではなく、また新たな変異株が見つかって、全世界が疲弊していますが、来月もコロナに負けず、感染予防を心がけて頑張っていきたいと思っています。