Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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週末 陶彫作品の梱包完了
週末になりました。今週は真夏のような暑い日が続き、工房にいるだけで汗が滴ってきました。今週は陶彫作品のための木箱作りが完了して、個展で発表する陶彫作品はすべて木箱に収まりました。「発掘~坪庭~」の土台もエアキャップをつけたビニールシートで梱包しました。残るのは平面RECORDの額装だけです。漸く心に余裕が出来て、今週は映画館と美術館に鑑賞に出かけました。今週の初めは個展案内状の印刷をやっていて、郵便局に料金別納郵便として投函してきました。やっとここにきて今年も個展が始まるんだなぁと実感が湧いてきました。来週になれば図録が届き、それをもってギャラリーせいほうに行き、カギを預かってきます。例年やっていることですが、毎年作品が異なるので、感慨深いものがあります。特に今年は「発掘~記録~」に関して、全て出来上がっているわけではなく、出品予定の151点は途中経過の折り返し地点に過ぎません。残りの陶彫作品の方が多いので、今週も梱包作業をしながら、来年に向けて新作に取り組んでいました。そうした中で映画館に行ったり、美術館の展覧会を見に行ったりしたのは、なかなか精神的に刺激を受けて、有効な手段だなぁと思いました。映画「TARター」は女性指揮者を描いた映画だったので、彼女が語っていた音楽論は、美術をやっていく上での精神性にも通じ、映画がドラマティックになっていく前段階での音楽を追求する場面に、私は関心を持っていました。ネットの反応を見ると、そんな台詞部分は退屈という意見もありましたが、私の切り取り方は他の観客とは違っていたのかもしれません。泉屋博古館東京の「木島櫻谷」展では、本作よりも写生帖の迫力に驚きました。写生はメモと考える画家もいるだろうと思いますが、木島櫻谷は写生だけでも展覧会が開催できると思いました。風景を雄弁に語る筆致は、本作のような完成された絵画ではない魅力に溢れ、生き生きとした描写が印象に残りました。映画といい、日本画といい、創作の面白さを堪能する機会があったのは幸せでした。来週は個展前の1週間になりますが、どうでしょうか。