Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

archive

note > 作品
2006.11.23

風雨にさらされた土壁の美しさを昨日のブログに書きました。これが自分の造形要素として取り入れられないかを以前から考え始め、実際に陶板を使って自然がもたらせた風合いを出そうと苦心したことがあります。いかに…[続きを読む]

2006.11.21

仕事に追われていると、なかなか周囲が見えず心に余裕が持てません。ましてや車で職場まで通勤しているとなおさらです。職場でもコンピュータに向かっていたりして、外の空気や光を感じることなく日々が過ぎてしまい…[続きを読む]

2006.11.04

なぜ制作を続けるのか、これはゴールが見えないレースのようなものです。作品が完成してギャラリーに展示してみたら、後悔と納得の危うい関係が始まり、見れば見るほど納得できず後悔に苛まれます。これで満足という…[続きを読む]

2006.11.03

なぜ制作をするのか、たまに頭をよぎる素朴な疑問です。こんなもの作ってどうするの?とギャラリーに来た友人から真顔で聞かれると返答に窮します。美術作品は認められなければ巨大なゴミで、認められれば文化的な役…[続きを読む]

2006.11.02

労働していれば休日が楽しみです。身体をゆっくり休め、ボーと過ごす一日があってもよいと思います。でも自分のことを振り返ると、ゆっくり休んでいる日がありません。決して先を急いでいるわけではなく何かに急き立…[続きを読む]

2006.11.01

11月は秋も深まり、制作には絶好の季節となります。空気が乾燥して寒くなると、鑿を振るったり木を組み合わせたりする力仕事には汗が滴ることが少なく作業効率が上がります。美術の秋というのは観賞に限らず、制作…[続きを読む]

2006.10.31

立体造形の表面処理で、陶彫は窯から出したままの状態で使う場合が多いのですが、木の場合はいろいろ考えます。HPのギャラリーのアップしている「構築〜距離〜」という作品は、門やピラミッドを木で彫って作り、そ…[続きを読む]

2006.10.30

彫刻を始めた頃、構造がしっかり出来ていれば表面なんてどうでもよいと考えていました。表面の色や質感にこだわるようになったのは陶彫を始めてからです。陶芸は使う陶土や化粧土、釉薬によって立体でありながら表面…[続きを読む]

2006.10.29

陶彫によるテーブル彫刻を以前作ったことがあります。テーブルを大地と考え、テーブルの上面をプラス、下面をマイナスとして両方に立体が伸びていくようにしました。むしろ地下に埋もれている部分を表現したくてテー…[続きを読む]

2006.10.28

現在制作中の30本の柱が林立して囲むカタチは「構築〜包囲〜」とタイトルをつけることにしました。まだ手をつけていない柱が6本あり、早速彫らなければならず、時間との戦いになりつつあります。そんな忙しい時に…[続きを読む]

2006.10.27

上野の森美術館でダリのまとまった絵画作品が観られることを知って出かけてきました。マスコミの宣伝もあって大変な混雑振りでした。人の頭越しに観る作品でしたが、それでもダリの並々ならぬ才気を感じる作品に驚き…[続きを読む]

2006.10.25

ウィーン美術アカデミーは母校です。とはいえ、やはり外国人である自分は学生同士の繋がりも希薄だったため、日本の学校のように胸を張って母校と言えないところがあります。でも1980年代に在籍していました。学…[続きを読む]

2006.10.23

アルテピナコテークを観たその日にハウス デア クンスト(芸術の家)も観ています。ここには「青騎士」を初めとするドイツ表現主義の重要な芸術家たちの作品が展示されていました。これは何かの企画展だったのかも…[続きを読む]

2006.10.17

「一木にこめられた祈り 仏像展」の中に鉈彫りで出来た仏像が何点かありました。制作途中と言うより、丹念な制作を終えてから敢えて鑿で跡を残したようです。鑿跡が同じ方向に整っていました。どうして鑿跡をそろえ…[続きを読む]

2006.10.16

上野の国立博物館で開催している「一木にこめられた祈り 仏像」の展覧会を過日観に行きました。なかなか見応えのある内容で、心にどっしりと木彫による仏像の姿が刻まれてしまいました。最初の部屋は小さめの十一面…[続きを読む]

2006.10.11

フンデルトワッサーや池田満寿夫の陶芸を見ていると、これはもう用途を持つ陶磁器とは異なり、むしろ陶を単なる素材として扱った立体作品と言えます。これは彫刻分野の仕事です。そこに工芸的な要素はありません。日…[続きを読む]

2006.10.10

昨日、フンデルトワッサーが作った陶芸のことをブログに書いた後、ふと思い出したのが池田満寿夫の陶彫「般若心教」です。去年、三重県にあるパラミタミュージアムに行き、池田満寿夫の陶彫コレクションを見てきまし…[続きを読む]

2006.10.07

オーストリアのオーバーエスタライヒ州に住む彫刻家中島修さんと一緒にカール・プランテルの自宅を訪ねたのは、もう20数年前になるでしょうか。農家を改造して中世の木の家具をモダンに配置した部屋に通されて、お…[続きを読む]

2006.10.06

ビリー・ザウワー夫人を訪ねた折、ビリーの残した版を刷り上げたお礼にビリーと当時交流のあった画家たちの作品を頂きました。ほとんどすべてがビリーの追悼のために作られた版画でした。蔵書票のような目的で作られ…[続きを読む]

2006.09.30

HPに旧作品がアップすると今作っている作品にも弾みがつきます。旧作を乗り越えられているのかどうか、迷いつつ探りつつ木材に鑿を振るっています。新作のビジョンが一回り大きくなっていると自分は信じているので…[続きを読む]

2006.09.29

HPのギャラリーに「発掘・点景」をアップしました。作品制作のイメージとしてあったのは船でした。航空母艦のようなカタチを思い浮かべながらエスキースを固めました。箱舟の上に様々な建造物を作ることで人の感情…[続きを読む]

2006.09.26

ウィーンのカフェのことをあれこれ思い出しながらブログを書いていたら、ふと今の自分はどうなんだろうと考えてしまいました。今は語る時間があれば、ひたすら制作をしています。作品のイメージをどう具現化するか、…[続きを読む]

2006.09.20

クリムトの弟子とも言えるエゴン・シーレは若干28歳で病死しています。シーレの絵を見たのは渡欧前でしたが、衝撃を受けたのを覚えています。デッサンの線はシーレとわかる独特なもので、人物のポーズにしろ画面構…[続きを読む]

2006.09.19

世紀末ウィーンの美術界で活躍した画家です。作品はベルベデーレ宮殿内のギャラリーにありました。ウィーンではあまりにも有名な画家で、作品を絵葉書やポスターにして街のあちこちの土産物店で売っていました。刺繍…[続きを読む]

2006.09.12

個展やグループ展に来てくださる方から、「この作品は次はどこで見られるのか」という質問を受ける時があります。「しばらく倉庫に〜」と返答せざるをえません。自分の作品はほとんどが集合体なので作品がギャラリー…[続きを読む]

2006.09.11

5年前、たまたま見ていたテレビから信じられない映像が送られてきました。ちょうどその頃、陶彫で都市をテーマにした作品を作っていたので、これはテロの被害を表現したものかとよく聞かれました。以前のブログに書…[続きを読む]

2006.09.10

今日の午前中は作業場で木彫をやっていたのですが、あまりの暑さに途中でやめて、午後は横浜美術館へ出かけました。日本画の多様性を示すグループ展をやっていて、肩肘張らずに観ることができる展示内容でした。サブ…[続きを読む]

2006.09.09

旧ユーゴのヘルビネ村でジェネラリッチさんという売れっ子画家にお会いして、自宅兼ギャラリーで作品を見せていただきながら、趣味の卓球のポーズをして記念写真を撮りました。もう20数年も前のことなので、ご存命…[続きを読む]

2006.09.06

亡父の墓石を立てた時に、若い日々に旅したルーマニアの村々にある墓地に想いを馳せました。ルーマニアの木造りの墓地は死者のエピソードを取り上げて、具象的な絵画作品、いや浮き彫りされた厚板に彩色された作品と…[続きを読む]

2006.09.05

ブランクーシのことを考えていると、今制作中の木彫が「無限柱」に似てくるので少々困っています。確かに「無限柱」は美しい造形で、簡素化させた形態の極みだと思います。ルーマニアの門や家の装飾がブランクーシの…[続きを読む]

2006.09.01

今日から9月。また勤めが始まりました。今月から週末が制作の大切な時間になります。制作の勢いは無くなりますが、きちんと考えて冷静な判断が出来る季節になります。思考が深まるのもこの季節です。哲学や思弁的要…[続きを読む]