新作「構築〜包囲〜」の骨子ができたところで、厚板に砂を硬化剤で貼る作業に移っています。砂を厚く塗ると厚板の重量が増して柱で支えるのが厳しくなるので、砂は薄めに板に擦りつけるように塗ります。ただ平たくし…[続きを読む]
職場が休みに入り、夏休みの時のように朝から夕方まで制作に没頭できる毎日を送っています。時間があるという幸せを感じながら制作は佳境に入りました。夏から取り組んだ30本の柱は彫り上がりました。ナンバー代わ…[続きを読む]
立体作品は作られた物質だけでなく、周囲の空間をも作っているという概念をもったのは海外での生活体験からでした。日本の大学で彫刻を学んでいた頃は、彫刻そのものの構造や量感を捉えるのが精一杯で、その彫刻が置…[続きを読む]
ドイツ語ではユーゲントステイールと言っていました。20世紀初頭に流行した美術様式で、建築から工芸品にいたるまで、それとわかるフォルムをしています。植物の葉・茎や蔦の曲線をデザインに取り入れて、自然に独…[続きを読む]
自分と同年代で、茨城県に工房を構えて作陶を続けている佐藤和美さんの個展に行ってきました。神奈川県藤沢から江ノ電に乗って、ひと駅目に目指すギャラリーがありました。閑静な住宅の中にある陶器専門の店でした。…[続きを読む]
鎌倉にある県立近代美術館で「柄澤齊展」を開催しています。木口木版の緻密な表現で知られる作家ですが、初めてまとまった作品を見ることができました。あくまで木口木版が軸になって、モノタイプやコラージュに展開…[続きを読む]
1980年代にウィーンに住んでいたので、まだソビエト連邦を中心とする共産圏が隣国にありました。ハンガリーや旧チェコスロバキアに出かけていくと、広場にはよく労働者や兵士を賛美する具象彫刻のモニュメントが…[続きを読む]
自分の作品が具象傾向から抽象化していく過程で、歯車という具体的なイメージを使ったのは、あるいは本当の意味で抽象化と呼べるかどうかわかりません。ウィーンではアールヌーボーやアールデコ様式がよく目につきま…[続きを読む]
凹凸のついた歯車をよく自分のモチーフに使います。螺旋や渦巻きと違い、若い頃から自分の作品に繰り返し出てくる要素です。具象の作品から出発して、人体を離れる契機になったのが歯車の使用でした。歯車は具象とし…[続きを読む]
先日、螺旋の造形をブログに書きましたが、螺旋を平面にしたものが渦巻きで、当然渦巻きも造形要素としては大好きです。中心に向かって巻き込まれていく、また中心からグルグルと外へ広がるカタチは、一点から展開す…[続きを読む]
真白い大理石から・彫りだされてくるきみ・先ず胸筋が初めての風を受け・頬には荒々しいのみの跡。谷川俊太郎の詩集「空に小鳥がいなくなった日」からの「裸」という詩の一節です。高校3年生の時、これを読んで彫刻…[続きを読む]
螺旋状に上昇するカタチには成長していくイメージがあります。植物が螺旋を描いてねじれながら空に向かっていく有様は、自然界の強靭な力を感じさせます。昨日は螺旋階段をのぼっていく詩の一節が頭に浮かんだのでブ…[続きを読む]
作品に使う材料を買出しに行くのはとても楽しくてウキウキします。店を回るうち作品と直接関係ないものまでチェックします。そういえばあの店にこんなものがあったっけと思い出すのがよいのです。陶土は栃木県益子に…[続きを読む]
たとえば奈良の金剛力士像は巨大な木彫ですが、彩色されていたようで所々色が残っています。完成当時は華麗な色彩が施されていたことでしょう。自分の作品では木彫の部分は色をつけません。自然な木目が美しいので、…[続きを読む]
重森三玲の庭園に劣らず、自分が最も好きな庭園空間は東京の草月会館にあります。玄関前にすっきりと立つ黒味影石、それに続く入り口吹き抜けのロビーには大小の自然石を配置した室内庭園が広がっています。「天国」…[続きを読む]
先月、「重森三玲の庭」展を見てきましたが、自然石を立てたり横にしたりして構成する庭園のデザインが、時々ふっと湧いて脳裏をよぎると楽しい気持ちになります。自然にある石、自然にある樹木、自然にある水を取り…[続きを読む]
先日「ギャラリーせいほう」に行って、来年4月2日(月)からの個展の確認を画廊主としてきました。2月初めの横浜市民ギャラリーに出す作品は現在進行中の「構築〜包囲〜」。4月に出す作品はここ数年で作った作品…[続きを読む]
自作の「構築〜包囲〜」に組み合わせる柱30本の荒彫りが出来ました。さて、どこまでこの彫り跡を残すか、サクッとした感じが木彫の心地よさと思うので、ここが考えどころです。先日中島さんの個展に行って完璧に磨…[続きを読む]
自分が4月に個展をした銀座の「ギャラリーせいほう」で、中島さんが個展を開催しています。自分が滞欧中にお世話になった中島さんは大学の先輩にあたり、当時彫刻の手ほどきをしてくださった池田宗弘先生と同期です…[続きを読む]
風雨にさらされた土壁の美しさを昨日のブログに書きました。これが自分の造形要素として取り入れられないかを以前から考え始め、実際に陶板を使って自然がもたらせた風合いを出そうと苦心したことがあります。いかに…[続きを読む]
仕事に追われていると、なかなか周囲が見えず心に余裕が持てません。ましてや車で職場まで通勤しているとなおさらです。職場でもコンピュータに向かっていたりして、外の空気や光を感じることなく日々が過ぎてしまい…[続きを読む]
なぜ制作を続けるのか、これはゴールが見えないレースのようなものです。作品が完成してギャラリーに展示してみたら、後悔と納得の危うい関係が始まり、見れば見るほど納得できず後悔に苛まれます。これで満足という…[続きを読む]
なぜ制作をするのか、たまに頭をよぎる素朴な疑問です。こんなもの作ってどうするの?とギャラリーに来た友人から真顔で聞かれると返答に窮します。美術作品は認められなければ巨大なゴミで、認められれば文化的な役…[続きを読む]
労働していれば休日が楽しみです。身体をゆっくり休め、ボーと過ごす一日があってもよいと思います。でも自分のことを振り返ると、ゆっくり休んでいる日がありません。決して先を急いでいるわけではなく何かに急き立…[続きを読む]
11月は秋も深まり、制作には絶好の季節となります。空気が乾燥して寒くなると、鑿を振るったり木を組み合わせたりする力仕事には汗が滴ることが少なく作業効率が上がります。美術の秋というのは観賞に限らず、制作…[続きを読む]
立体造形の表面処理で、陶彫は窯から出したままの状態で使う場合が多いのですが、木の場合はいろいろ考えます。HPのギャラリーのアップしている「構築〜距離〜」という作品は、門やピラミッドを木で彫って作り、そ…[続きを読む]
彫刻を始めた頃、構造がしっかり出来ていれば表面なんてどうでもよいと考えていました。表面の色や質感にこだわるようになったのは陶彫を始めてからです。陶芸は使う陶土や化粧土、釉薬によって立体でありながら表面…[続きを読む]
陶彫によるテーブル彫刻を以前作ったことがあります。テーブルを大地と考え、テーブルの上面をプラス、下面をマイナスとして両方に立体が伸びていくようにしました。むしろ地下に埋もれている部分を表現したくてテー…[続きを読む]
現在制作中の30本の柱が林立して囲むカタチは「構築〜包囲〜」とタイトルをつけることにしました。まだ手をつけていない柱が6本あり、早速彫らなければならず、時間との戦いになりつつあります。そんな忙しい時に…[続きを読む]
上野の森美術館でダリのまとまった絵画作品が観られることを知って出かけてきました。マスコミの宣伝もあって大変な混雑振りでした。人の頭越しに観る作品でしたが、それでもダリの並々ならぬ才気を感じる作品に驚き…[続きを読む]
ウィーン美術アカデミーは母校です。とはいえ、やはり外国人である自分は学生同士の繋がりも希薄だったため、日本の学校のように胸を張って母校と言えないところがあります。でも1980年代に在籍していました。学…[続きを読む]