Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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note > ドイツ
2016.07.11

「人間モーセと一神教」(フロイト著 吉田正己訳 日本教文社)終結部には、さらに「総括と反復」という最終部分がつけ加えられています。言わばこれは継ぎ接ぎだらけの論文で、時期的に発表を控えてみたり、条件が…[続きを読む]

2016.06.13

学者の発表した論文に、その論文を起稿した動機を、国際情勢あるいは個人的な事情を鑑みて考察を試みることは、私に刺激を与えてくれます。自分の専門分野を駆使して社会問題を論じたものは、とりわけ興味が湧き、こ…[続きを読む]

2016.05.19

「幻想の未来」は日本教文社が出しているフロイト選集8「宗教論」に含まれている論文です。「幻想の未来」という論文を読みたくなったのは、以前読んだ「フロイト入門」(中山元著 筑摩選書)によるもので、その時…[続きを読む]

2016.04.11

先日、何気なく見たNHK番組が印象に残ってしまいました。「エヴァの長い旅~娘に遺すホロコーストの記憶~」という番組でした。取材を受けたユダヤ人のエヴァ・シュロスさんは現在86歳で、15歳の誕生日にポー…[続きを読む]

2016.03.22

このところの国際情勢で気になることと言えば、北朝鮮の核実験や長距離弾道ミサイルの発射強行を受けて、米韓の軍事合同訓練の規模が大きくなっていることです。どうも近隣諸国の動きに目が奪われますが、人類史を精…[続きを読む]

2016.02.19

かつて読んだニーチェの哲学書にも出てきた語彙ですが、精神分析学でフロイトが提唱したコトバが「自我・エス・超自我」です。現在読んでいる「フロイト入門」(中山元著 筑摩選書)第五章「フロイトの欲動の理論」…[続きを読む]

2016.02.16

今だから語れる真実があるとすれば、かつて人々が経験した戦争の惨状だろうと思います。戦争は特定民族に焦点を当てて根絶させようとする大量虐殺を生み出し、その代償は孫子の代まで禍根を残すと言っても過言ではあ…[続きを読む]

2015.12.31

2015年の大晦日になりました。毎年恒例になっていますが、今年の総括をしてみたいと思います。今年の7月個展で発表したのは「発掘~群塔~」と「発掘~丘陵~」でした。陶彫部品の多さで毎年更新している最近の…[続きを読む]

2015.12.24

「ヒトラー暗殺 13分の誤算」というタイトルからして、面白い映画であることは間違いないと自分は確信しました。当時のドイツが封印した実話、しかも単独犯罪で仕掛けたのは一般人である家具職人、こんな史実の設…[続きを読む]

2015.12.19

やっと週末になりましたが、やはり土曜日はウィークディの疲れがあって、創作活動に今ひとつ意欲が湧かないのです。今日の午前中は、定年退職が近い職員を集めた年金や保険に関するセミナーがありました。私もそれに…[続きを読む]

2015.12.06

シュトレンとはクリスマス時期に売られるドイツの伝統的な菓子パンのことです。1980年から5年間オーストリアで暮らした自分は、何かの機会でシュトレンの存在を知り、大好物になりました。ちょうどその頃、洋菓…[続きを読む]

2015.11.11

先月のことで日が経ってしまいましたが、橫浜の中心地にあるシネマジャック&ベティに表題の映画を観に行ってきました。ドイツ映画「顔のないヒトラーたち」は実話を基に描かれた秀逸な内容だと感じました。1958…[続きを読む]

2015.10.20

「月映 つくはえ」は1914年(大正3年)9月から翌年の11月まで刊行された自刻木版画と詩による作品集です。この詩誌を作ったのは田中恭吉、藤森静雄、恩地孝四郎の3人の画学生でした。全7号まで発刊されま…[続きを読む]

2015.10.17

このところ毎週土曜日になると美術鑑賞や映画観賞に出かけています。今日も例外ではなく、ほぼ一日をかけて神奈川県内を走り回りました。今朝工房に行けなかったのが残念でしたが、週末の疲労もあって仕方ないかなぁ…[続きを読む]

2015.09.16

東京では既に終わってしまった展覧会ですが、「アール・ヌーヴォーのガラス」展はなかなか見応えのある印象的な展覧会だったので、感想を述べたいと思います。パナソニック汐留ミュージアムは興味深い企画展が多く、…[続きを読む]

2015.07.23

やはり大著を読むのには相当の時間がかかることを改めて自覚しました。常に鞄に携帯しているのに、読みたい気分にならない時が結構あります。この場合、読書はリラックスタイムではないと思った方がいいのかもしれま…[続きを読む]

2015.06.16

ジークムント・フロイトはウィーンに関わりの深い20世紀最大の精神分析の権威です。私は1980年から5年間ウィーンに滞在していましたが、フロイトの業績に触れることなく過ごしていました。フロイトの存在は知…[続きを読む]

2015.06.11

「風景の無意識 C・Dフリードリッヒ論」(小林敏明著 作品社)を読み始めて随分時間が経っていますが、ようやく終盤に差し掛かりました。本書はドイツのロマンティク絵画を代表するC・Dフリードリッヒに関する…[続きを読む]

2015.04.22

ドイツの文豪ゲーテの「色彩論」をきちんと読んだわけではありませんが、現在読んでいる「風景の無意識 C・Dフリードリッヒ論」(小林敏明著 作品社)にゲーテの「色彩論」が引用されていて注目しました。著者の…[続きを読む]

2015.04.20

ドイツ人作家で画家のギュンター・グラスは、自分が滞欧中に知り得た巨匠です。直接ご本人にお会いする機会はありませんでしたが、作品としては映画「ブリキの太鼓」を観て、さらに自分の帰国後にエッチングによる版…[続きを読む]

2015.04.02

「風景の無意識 C・Dフリードリッヒ論」(小林敏明著 作品社)を読み始めました。ドイツ・ロマン派の画家フリードリッヒは、自分が大好きな巨匠の一人です。廃墟が風景画の主題に多く選ばれるところが気に入って…[続きを読む]

2015.01.16

時々ミニシアターに出かけ、大手の映画館で上映される機会のない名作を味わっています。先月も橫浜で「悪童日記」を観ました。「シャトーブリアンからの手紙」は橫浜では終わっていた作品ですが、川崎の新百合ヶ丘に…[続きを読む]

2014.12.06

やっと週末になり、朝から制作に没頭しました。新作の彫り込み加飾を3点行いました。手間暇のかかる彫り込み加飾を集中力をもって行っていたところ、頻繁に使用していた小さな掻き出しベラが壊れました。重宝してい…[続きを読む]

2014.11.27

「存在と時間 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)を読み終えました。夏から読み始めた大作でしたが、読書が通勤時間に限られていたこともあって、読破に数ヶ月もかかって…[続きを読む]

2014.11.26

現在読んでいる「存在と時間 Ⅲ 」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)に運命を存在論として捉える箇所があって興味を持ちました。2つの箇所を引用いたします。「決意性のうちにひそん…[続きを読む]

2014.11.20

「存在と時間 Ⅲ 」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)の後半部分に「歴史性」が登場してきます。「歴史性自身は、時間性から、しかも根源的には本来的な時間性から解明されるべきであ…[続きを読む]

2014.11.19

現在読んでいる「存在と時間 Ⅲ 」(マルティン・ハイデガー著 原佑・渡邊二郎訳 中央公論新社)に時間性と空間性に関する記述があります。「たとえ『時間性』という表現が、『空間と時間』と言うときに時間とし…[続きを読む]

2014.11.07

STOLLEN(シュトレン)とはクリスマス限定の菓子パンでドイツのドレスデンが発祥と言われています。ドライフルーツがどっさり入って周りを砂糖で覆ったもので、保存の効く高カロリーのパンです。実は私の大好…[続きを読む]

2014.10.29

先日見に行った「ヨーゼフ・ボイス展」が契機になり、改めてボイスの世界観を考えてみたいと思います。ボイスに関することは過去何回かNOTE(ブログ)にアップしていますので、今回は再考とさせていただきました…[続きを読む]

2014.10.28

横須賀にあるカスヤの森現代美術館で「ヨーゼフ・ボイス展」が開催されていました。ボイスの作品は見てすぐ分かるものではありません。展示されていたモノは、自己表現するにあたってボイスが発想し、制作またはパフ…[続きを読む]