Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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note > 彫刻
2011.01.18

先日のブログ「人体塑造からの転位」の続きです。現在自分の彫刻作品は、ロシア人画家カンディンスキーが提唱した非対象という意味で言えば非対象でも抽象でもありません。形態の基本となる要素を抽出している点では…[続きを読む]

2011.01.16

今日は風が強く寒い一日でした。工房の窓から畑の埃が舞い上がっているのが見えました。今日は7月に発表する新作の陶彫部品の加飾をやっていましたが、途中から来年の作品のイメージが頭を過って、先日作っておいた…[続きを読む]

2011.01.14

立体の構造を理解し把握するために粘土による具象的なモチーフを作り始めたのは、自分が20歳になるかならないかの頃でした。それは自分が初めて彫刻という表現分野に足を踏み入れた時で、覚えているのは10代後半…[続きを読む]

2010.12.30

回想のひと時…と言ってもこの1年間を振り返ることではありません。大学の工芸工業デザイン科に今年から通っている子と久しぶりに会い、その子が現在抱えている様々な課題を聞いているうちに、自分も学生時代の気分…[続きを読む]

2010.11.18

自分がやりたい仕事と経済的自立が一致すれば、それは幸運な人生だと思います。自分もそうでありたいと望んでいたのですが、自分のやりたい創作活動では生活が出来ないことはわかっていました。彫刻家という職業を選…[続きを読む]

2010.11.17

昨日の続きのようなブログです。大学で彫刻を学び、おまけに海外の美術学校に5年間籍を置いていた自分は、結局30歳を過ぎてから日本での就職活動に入りました。今でこそ就職活動する年齢はさまざまですが、当時は…[続きを読む]

2010.11.16

高校2年生の終わり頃、自分は両親に大学でデザインを学びたいと願い出ました。美術の中でも手堅い職業選択ができる工業デザインを両親への説得材料にして、週末はデザイン科受験のための予備校に通わせてもらうこと…[続きを読む]

2010.11.11

今月4日のブログのタイトルが「自分の中のシュルレアリスム」。今日はバウハウスです。自分はバウハウスに特別な思い入れがあります。ドイツが生んだ画期的な造形教育施設だったバウハウスは、ナチスの弾圧を受け、…[続きを読む]

2010.11.09

現在、横浜美術館で開催されている「ドガ展」には、デッサンや絵画の他に彫刻が出品されています。ドガは彫刻技法の中の塑造という可塑性のある素材を用いた立体造形をやっているのです。絵画と違って人の目に触れる…[続きを読む]

2010.11.08

昨日出かけた横浜美術館は、日本各地から集まった警察官に囲まれた厳戒態勢の中にありました。APECが横浜のみなとみらい地区で開催されているためです。それはさておき横浜美術館の「ドガ展」は、素描の楽しさを…[続きを読む]

2010.10.27

1980年から85年までオーストリアの首都ウィーンで暮らしていた自分は、都心の環状道路沿いにある国立美術アカデミーに籍をおいていました。そこの取得教科に解剖学がありました。日本の大学で彫刻を学んでいた…[続きを読む]

2010.10.21

陶彫による立体作品が昆虫、なかでも甲虫類の雰囲気がすると、個展に来ていただいた人から指摘されたことがあります。昨年発表した「発掘~赤壁~」や今年の「構築~瓦礫~」の曲面を多用した作品に、そうした生物的…[続きを読む]

2010.10.20

昨日のブログの続きです。夢の中で記憶を再構築して作り出した世界は、自分の願望がそのまま現れているように思います。夢が現実であれば、自分はもうひとつの人生を歩んでいることになりますが、そこでも自分は彫刻…[続きを読む]

2010.10.19

家内はよく夢を見るようで、寝起きにこんな夢を見たと自分に語る時があります。自分はほとんど夢は見ません。または朝になると忘れてしまうのかもしれません。詩人瀧口修造の文章に夢の記述をしたことが書かれてあり…[続きを読む]

2010.10.14

私淑している彫刻家保田春彦先生がいる一方で、自分には大変身近な池田宗弘先生がいます。大学時代から池田先生の工房に出入りして、ほとんど直弟子となっていた自分は、自分の結婚式の仲人も先生にお願いしました。…[続きを読む]

2010.10.13

朝日新聞の美術評によると「古い民家を思わせる木彫シリーズだが、今作では地虫のような形に。題名と合わせて見ると、はいつくばってでも前に進もうとする、作家の意思表明ともとれる。老いるにつれ、できることは…[続きを読む]

2010.10.12

先日見に行った東京の京橋にある南天子画廊での「保田春彦展」は、自分の胸中に深く重い印象を残す内容でした。作家が懸命に造形活動に向かう姿勢には、頭が下がる思いです。自分も「老い」を感じ始めたら、こうであ…[続きを読む]

2010.10.09

三連休の初日、午前中は公務員管理職としての已むに已まれぬ事情があって時間を取られました。午後時間が空いたので、仕事帰りのビジネススーツのまま美術展を見に行きました。見に出かけたのは東京で開催されている…[続きを読む]

2010.10.04

昨日のブログの続きになりますが、神奈川県立近代美術館鎌倉別館で表題の展覧会を見てきました。保田春彦先生の金属による抽象彫刻は、ずっと自分の脳裏にあり、また気になる世界観をもった作品です。その保田先生が…[続きを読む]

2010.09.22

『木・陶による「構築」シリーズ。「陶」は錆びた鋳物か古代の土器の趣。「木」は漁具の銛のような形。双方組み合わせての「構築」オブジェ。今回は巨大なテーブル状に仕立てて、壮観。』(美じょん新報 9月20日…[続きを読む]

2010.09.16

「20世紀の彫刻はさまざまな局面と立場からはじめられていて、それはひとつの彫刻の理想というよりも、いわば『彫刻』という古典的な名をかりた、現代の『物体』の研究であり、空間の探究であり、複雑な次元の検証…[続きを読む]

2010.07.30

今日は一日夏季休暇を取って、長野県の麻績に住んでいる彫刻家池田宗弘先生宅に出かけました。毎年夏の恒例行事になっている先生の工房訪問ですが、聞くところによると池田先生は南米ペルーに1ヶ月滞在されて、体調…[続きを読む]

2010.07.09

一日1枚のペースで葉書大の平面作品を制作しているRECORD。毎月テーマを決めて取り組んでいます。平面作品なので立体のような不自由さがなく、また実材に囚われることもないのに、自分が作っている集合彫刻の…[続きを読む]

2010.07.05

多摩美術大学美術館で開催されている故若林奮先生の「Dog Field」展は、彫刻数点と多くのドローイングによって構成された個展です。自分は昔から若林先生の個展であれば必ず見に行っていました。若林先生を…[続きを読む]

2010.06.30

「彫刻のマッスを光源を動かしてみるというような動的な角度は、近代彫刻の表現と鑑賞から切りはなすことができないし、古典彫刻の場合には再発見となる。こうした微妙な光と角度の発見は、実に写真によってこそ定着…[続きを読む]

2010.06.28

アルナルド・ポモドーロはイタリア人彫刻家で、金属を使ったモニュメンタルな造形で知られています。箱根の彫刻の森美術館で、自分はポモドーロ作品と初めて対面し、金属と陶彫の違いこそあれ、自分の中に眠る造形へ…[続きを読む]

2010.05.20

石彫や木彫は、まず素材の持つ美しさがあって、その美しさを引き出すために、彫刻家が腕を振るうものだという認識が私にはあります。それは西欧的な彫刻の考え方とは異なるものです。ヨーロッパの街には、いたるとこ…[続きを読む]

2010.05.19

連日思い立ったように、かつて訪れた香川県牟礼のイサムノグチ庭園美術館のことを取り上げています。何故かと言えば、先日完成した野外工房のことが念頭にあるからです。イサムノグチ庭園美術館の彫刻庭園に大変な刺…[続きを読む]

2010.05.18

昨日書いたイサムノグチ庭園美術館について再び取り上げます。庭園美術館にある石材が林立する空間に、自分は刺激を受けただけではなく、自分のその後の人生設計を変えさせられたといっても過言ではありません。彫刻…[続きを読む]

2010.05.17

前に香川県に行った折、イサムノグチ庭園美術館を訪れました。庭園美術館は予約が必要で、ちょうど四国行きの日に合わせて予約したのです。高松駅から琴平電鉄に揺られながら、海と小高い山が鬩ぎあう風景を車窓から…[続きを読む]

2010.05.15

今日から新作の木彫に取りかかる予定で、一週間ぶりに工房に行きました。すると野外工房がすっかり出来上がっていました。5月の日差しの中で、新しいコンクリートが眼にまぶしく感じました。ガレージ側には運搬用車…[続きを読む]