東京上野の国立西洋美術館で開催されていた「ジャック・カロ展」に行った感想を書きます。副題に「リアリズムと奇想の劇場」と謳っていたのが、この展覧会を見ようと思ったきっかけです。細密な銅版画による人物描写…[続きを読む]
芸術家が作品を生み出す場所や周囲の環境に覗き見的な興味を私は持っています。学生の頃も大学の一角を使って、彫刻科の先生方が真摯に制作されている現場を垣間見て、自分の意欲を高めたりしていました。東村山市に…[続きを読む]
先日、東京上野の都立美術館で開催されている「バルティス展」に行ってきました。テレビやポスターの宣伝効果があって、自分もあまり知るところがなかった巨匠の作品を一目見ようと出かけたのでした。露わなポーズを…[続きを読む]
先日、東京外苑にあるワタリウム美術館で開催されている「R・シュタイナー展 天使の国」に行ってきました。神秘思想家とも呼ばれているルドルフ・シュタイナーはあらゆる分野に思想を広げ、その思想体系を人智学協…[続きを読む]
「余白の芸術」(李禹煥著 みすず書房)を読み始めました。かなり前に購入してあった書籍ですが、今回初めて読みます。実は「枯山水」(重森三鈴著 中央公論新社)を読み終えた時に、日本庭園の象徴性とも言うべき…[続きを読む]
私の中学校時代の恩師から手紙をいただきました。恩師は担任で美術科教諭だったので、美術が好きだった私は授業でも丁寧な指導支援をしていただいていました。絵画の授業で、水彩絵の具を思い切り画面に擦りつけて樹…[続きを読む]
年齢とともに表現や思考が変化することは、自分もよくわかっています。現在は自分が20代の頃に目指した方向とまるで違う表現に変化していて、当時を振り返ることはなくなりました。先日出かけた横浜美術館の「魅惑…[続きを読む]
先日、横浜美術館で開催されている「魅惑のニッポン木版画」展に行ってきました。錦絵から現代に至るまで、日本の木版画は優れた表現と技術を持っていると私自身考えています。改めてその水準の高さに納得しました。…[続きを読む]
今月のRECORDのテーマを「匂い立つ土俗の構え」にしました。自分は土俗性、土着性の強い造形が大好きです。アフリカを初めとする世界各地の仮面の収集もやっていて、自分の制作動機をそこに求めることがありま…[続きを読む]
以前のNOTE(ブログ)に、RECORDで今月のテーマにした天使について調査し考察したい旨を書きました。結局時間がなくて、天使を自分なりに解釈してRECORDに自由気儘に描いているのです。過去に西欧の…[続きを読む]
「意志と表象としての世界」(A・ショーペンハウワー著 西尾幹二訳 中央公論社)第四巻を読み始めました。昨年暮れからずっと本書に関わっていて、いよいよ最終巻になりました。自分は朝の通勤時間帯が一番頭に入…[続きを読む]
「意志と表象としての世界」(A・ショーペンハウワー著 西尾幹二訳 中央公論社)第三巻を読み終えました。自分が第三巻で注目し、共感したのは具体的な芸術に関わる部分です。第一巻は「表象」、第二巻は「意志」…[続きを読む]
「意志と表象としての世界」(A・ショーペンハウワー著 西尾幹二訳 中央公論社)第三巻を読み始めると、芸術についての論考が出てきます。「芸術が再現してみせてくれるのは、純粋な観照を通じて把握せられるとこ…[続きを読む]
10年前に逝去した彫刻家若林奮は、今も立体やドローイングで自分を魅了し続けています。先日行った多摩美術大学美術館での「若林奮 仕事場の人 展」は生涯の中で仕事場を移動する毎に制作内容が展開していった様…[続きを読む]
街がイルミネーションで煌びやかになる季節です。職場が横浜市西区にあり、その西区には横浜駅やみなとみらい地区があるため、この時期は大勢の観光客で賑わっています。職場を一歩出ると街は浮かれ気味で、仕事を終…[続きを読む]
現在哲学書を読み耽っているので、こんなことをテーマにしたわけではありませんが、どんなに贖ってもどんなに嫌がっても人には必ず死が訪れます。死を終焉として意識するのは動物の中で唯一理性をもつ人間だけです。…[続きを読む]
画家加納光於は80歳になる現役で、最近制作した作品が個展会場である神奈川県立近代美術館鎌倉館に展示されていました。自分が加納光於という画家を知ったのは学生時代の頃で、その頃大きな版画コンクールで加納光…[続きを読む]
「悲劇の誕生」(ニーチェ著 秋山英夫訳 岩波書店)を全て読んだところで、ニーチェとはどんな人物だったのか、ニーチェにとって哲学とは何だったのかと知りたいと思うようになりました。「悲劇の誕生」は体系的な…[続きを読む]
「悲劇の誕生から死、そして再生」という表題を掲げましたが、現在読んでいる「悲劇の誕生」(ニーチェ著 秋山英夫訳 岩波書店)にこんな文章があります。「ギリシャ悲劇の発生史は、ギリシャ人の悲劇的芸術作品が…[続きを読む]
洋の東西を問わず優れた芸術品を集めた展覧会は、マスコミの情報もあって大変な人気となり、入場制限がかけられる時があります。20代から美術に関わっている者としては嬉しい限りです。鑑賞されている方々から漏れ…[続きを読む]
「ギリシャ悲劇の起源という問題は、まことに迷路と呼ばざるをえないほど複雑怪奇をきわめている。」「悲劇が悲劇の合唱団から発生したものであること、もともと悲劇は合唱団にすぎなかった~略~」「ギリシャ人はこ…[続きを読む]
「悲劇の誕生」(ニーチェ著 秋山英夫訳 岩波書店)の巻頭で古代ギリシャから借用し、芸術の発展を分析するにあたって、ニーチェはアポロン的夢幻とディオニュソス的陶酔という2分化を提唱しています。文中の言葉…[続きを読む]
「ヨーゼフ・ボイス よみがえる革命」(水戸芸術館現代美術センター編 フィルムアート社)を読み終えました。ヨーゼフ・ボイス関連の3冊の書籍を読んで、自分も一応ボイスの目指していた「社会彫刻」や「拡張され…[続きを読む]
アンディ・ウォーホルは米国が生んだポップアートのスターで、量産という概念をアートに持ち込んだ芸術家です。「ヨーゼフ・ボイス よみがえる革命」(水戸芸術館現代美術センター編 フィルムアート社)を読んでい…[続きを読む]
昨日の勤務時間終了時間から、職場全体で親睦を兼ねた一泊旅行をしてきました。箱根湯本で泊まり、今日は彫刻の森美術館で散策を楽しみました。ちょうど台湾の造形作家「洪易(ホンイ)」の個展を開催中で、自分は機…[続きを読む]
「ヨーゼフ・ボイス よみがえる革命」(水戸芸術館現代美術センター編 フィルムアート社)を読み始めました。本書は2009年に水戸芸術館現代美術センターで企画された展覧会の図録で、先日書店で購入したもので…[続きを読む]
「ボイスから始まる」(菅原教夫著 五柳書院)を読み終えました。ヨーゼフ・ボイスの生涯に亘る活動を要領よくまとめられている本書は、自分にとってボイスというカリスマを知る良い契機となりました。遅ればせなが…[続きを読む]
今読んでいる「ボイスから始まる」(菅原教夫著 五柳書院)には興味が惹きつけられる箇所がたくさんあります。抜粋すると「ヒトラーとボイスには確かに似ている面がある。前者は第一次大戦がもたらしたドイツの荒廃…[続きを読む]
今週末は2日間とも展覧会を巡ります。秋は見たい展覧会が目白押しなので、制作を中断して出かける予定を立てました。今日は東京汐留ミュージアムで開催中の「モローとルオー」展、それから工房に出入りしている美大…[続きを読む]
「ボイスから始まる」(菅原教夫著 五柳書院)を読んで最初に出会うのは第二次大戦中のユダヤ人大量殺戮で、戦後ドイツ人芸術家が負った宿命の記述です。「想像されるのは、ボイスにとってドイツが背負うホロコース…[続きを読む]
「社会彫刻というのが、今日のテーマです。社会彫刻ということに関して、ボイスは『拡大された芸術観念』ということを言うわけなんですけれども、どうしても『芸術概念』という言葉を使うもんで惑わされてしまって、…[続きを読む]