2018.01.06 Saturday
月曜日に成人の日があるため、今日から三連休が始まります。正月の休庁期間が明けて、2日間職場に出勤して、またこの三連休は、創作活動をする者にとっては嬉しい限りです。休庁期間にやり残した制作を続行するため、朝から工房に篭りました。若いスタッフも来ていて、お互い張り詰めた時間を過ごしました。私は今日からやや小さめのテーブル彫刻に挑みました。まずテーブルの大きさを一辺90cmの正方形に定め、厚板を切断しました。テーブルは4本の柱で支え、下に吊り下がる陶彫部品は一辺40cm、高さ80センチのピラミッド型の角錐にすることに決めました。さらに二つテーブル彫刻を作りますが、これは次回にしようと思います。今後は大きなテーブル彫刻と小さめのテーブル彫刻3点を併行して作っていくことになります。夕方になってスタッフを車で送っていきました。些か疲れた今日の作業でしたが、夜になって常連になっている横浜のミニシアターに家内と映画を観に出かけました。私の新春第一号の映画は「ゴッホ 最後の手紙」で、驚くべきアニメーションによるものでした。125人の画家によるゴッホのタッチを再現したもので、まさに動く油絵とも言うべき映像に面食らいました。この映画はその奇抜な技法をもってゴッホの自殺を巡る事実関係が明かされていくストーリーで、ゴッホの世界観そのままに描き出したサスペンスでした。詳しい感想は後日にしますが、ゴッホの独特なタッチが揺れ動いて、心理的には落ち着かなかったと家内は感想を洩らしていました。ただし、手間暇のかかった試みであることに変わりなく、ゴッホの名画があちらこちらに登場して、ゴッホが好きな人たちにとっては堪らない映画であろうことは間違いありません。三連休初日は充実した時間を過ごすことが出来ました。
2018.01.05 Friday
今年も月毎にテーマを決めてRECORDをやっています。昨日のNOTE(ブログ)に書いたように今年の方針として1ヵ月分の画面構成を決めてやっています。今月は正方形の格子状の枠を作って、そこに絡むデザインを考えています。今年のテーマは漢字一文字にしました。漢字一文字のテーマは2013年と2015年にやっていますが、いろいろ考えた挙句、同じ文字のテーマになっても絵柄が変われば問題はないと考え、漢字一文字を採用しました。今月は「対」にしました。「対」には、一対、対峙、対話、対応など相対する何かが緊張をもって存在するイメージがあります。出来るだけ多くのバリエーションを考えて、今後の展開を試みようと思っています。というのは1年間の最初である1月のRECORDは重要で、この1ヵ月次第で年間のスタイルが定まっていくと言っても過言ではありません。RECORDは毎年厳しい状況になってしまうので、今年はそうならないように決意を新たにしていきます。
2018.01.04 Thursday
昨日で休庁期間が終わり、今日から職場に復帰しました。職員もちらほら顔を見せ、新年の挨拶を行いました。今日はとくに打ち合わせも会議もなく、平穏な一日で終わりました。元旦から4日間が過ぎていますが、今年のRECORDの方向性を示そうと思います。今年のRECORDは月毎に画面構成のパターンを決めて、そのベースの上に絵柄を考える方法を取ることにしました。何もない画面に自由に発想することを今年1年間は止めました。画面のベースが予め決まっている方が、発想を容易く生むメリットがありますが、逆にデザインに手枷足枷を嵌めることで、苦しい状況に追い込まれることがデメリットになります。つまり、白い画面を眺めていて何もイメージが出てこない昨年の焦りから解放される反面、難しい境地に陥るだろうことは予想されるのです。何もない画面より汚れがあった方が絵にしやすいと言っていたのが、確かスペインの巨匠ミロだったように記憶しています。まさにその通りで、今年はそんな実験をやってみようと思っています。画面構成のパターンは2009年と2011年にもやっていますが、今年はさらにパターンを狭めていくつもりです。
2018.01.03 Wednesday
正月は親戚が集まって旧交を温めるのが、日本の慣習になっています。最近は一人で正月を過ごす人が多くなって、古来からの正月の風景も変わりつつあります。それでも家族揃ってどこかへ出かける様子を見ると、年始は単なる休暇とは違う雰囲気があります。私たちは親戚が高齢化して実家に集まることが出来なくなり、その子どもたちで従兄弟会を結成して、都心の店を借り、親交を温める機会を持っています。もう何年くらい従兄弟会が続いているでしょうか。従兄弟会は家族連れが増えてきて、ますます賑やかになっています。今日は東京渋谷にあるイタリア料理店で従兄弟会を開催しました。これが正月に親戚の集まる唯一の機会で、集まった人のほとんどが7月に銀座で開催している私の個展にも足を運んでくれています。久しぶりと言うよりは半年ぶりに会っているので、気儘で気楽なつき合いになっているのです。仕事以外に気遣いしたくない自分にとって、とてもいい関係だなぁと思っています。せっかく渋谷に出てきたので、帰り際に大きな書店によりました。家内は猫と音楽関係の書籍を、私は美術関係と今年の目標にした現象学の書籍を買いました。現象学は哲学者フッサールかなぁと思っていて、数年前に読破したハイデガーの「存在と時間」に関連した現象学の部分を思い出しながら帰途につきました。
2018.01.02 Tuesday
新作の窯入れは昨年よりやっています。既に全体の半分くらいが焼成済みです。新年の仕事始めと同じ意味で、今日は2018年になって初めて窯を使った日です。制作は元旦だった昨日からやっていますが、一日中工房に篭って制作していた今日は、ほとんど正月休みであることを忘れていました。昨日、浅草の染工房で仕事をしていた若いスタッフは、朝から相原工房に来ていて、自らの創作活動をやっていました。彼女の今月の予定は、浅草と横浜を行き来して観光客向けのワークショップと創作活動を休むことなくやり続けることです。休まないことに関しては私と同じです。私は今月4日から公務員としての仕事が始まりますが、それまでは創作活動三昧です。窯入れは陶彫にとって最後の制作工程で、人の手の届かない炎神の棲む世界を通過する儀式と言えます。それがあるからこそ陶彫が面白いのです。陶土が高温によって石化する時に素材が変容します。私の混ぜ合わせた陶土は、錆びた鉄のような鎧を纏って私の眼前に姿を現すのです。窯出しの際、亀裂がなければ私は天にも昇る心地よさに打たれます。私は20数年間飽きもせず同じ手法で焼成を繰り返していて、この錆びた鉄色が自分の世界観を表す最善のモノと思っているのです。当然鉄のように見えるのは陶土なので、錆が進むことはなく、何年経っても表面の変化はありません。混合する陶土だけではなく、焼成前に施す化粧土にも微妙な重ね塗りをしています。それが陶土表面の深い色彩を生むのです。一旦窯入れをしてしまうと電気の関係で工房が1日半は使えなくなります。明日は窯の温度の確認に工房に行きますが、作業はしないつもりです。スタッフも明日は浅草の染工房に出稼ぎに行きます。4日の午後に窯の温度を再確認して、次の窯入れの準備を始めようと思っています。