Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • M・ラングランのガラス扉
    旧朝香宮邸はアール・デコ建築の傑作とされています。その邸宅を使って東京都庭園美術館がオープンし、最近リニューアルされたので企画展と合わせて見てきました。仏人装飾美術家アンリ・ラパンが設計を手がけた室内は、アール・デコ様式に彩られ、自分の趣向にあった装飾の数々に目を見張りました。アール・デコ様式との出会いは、自分が20代にウィーンで暮らしていた頃に遡ります。ウィーンにあるO・ワーグナーの建築やウィーン工房の資料等で、その美しさに魅了されてきました。旧朝香宮邸では、とりわけマックス・ラングランのエッチングガラス扉に注目しました。大客室の扉は、幾何学的に構成された花をモチーフにガラスに複雑な加工が施され、磨き面と艶消しの部分が巧妙な表情を見せています。その抽象性とバリエーションが謎解きのような不思議な世界を創り出しています。大食堂の扉は曲線や有機的なパターンを組み合わせ、これも大客室とは違う趣きがあって、アルプのような抽象性が楽しい響き合いを醸し出しています。その部屋にはルネ・ラリックの照明もあって調和の見事さに心を奪われましたが、日本ではラリックほど知られていないラングランの造形に一目置いてもいいと思います。
    「幻想絶佳 アールデコと古典主義」展
    今日で終了した展覧会を取り上げて恐縮ですが、先日、東京目黒にある東京都庭園美術館の「幻想絶佳 アールデコと古典主義」展に行ってきました。まず当美術館そのものがアールデコ様式で建てられていて、独特な佇まいが特徴的です。最近リニューアルしたばかりで、装飾美術家アンリ・ラパンによって設計され、ルネ・ラリックやイヴァン=レオン・ブランショによる壁面に眼が奪われました。これはリニューアル前からあったものですが、改めて室内装飾の美しさが際立っていました。アール・デコは幾何学的で図形的な文様や流線型がモダンなスタイルとして、装飾や日用雑貨に及んだものです。さらにアフリカ・アジア・南米や古代エジプトのエキゾティズムと結びついて独特な美観をもつに至りました。古典主義もそうした風潮の中で取り上げられ、具象性の強い作品がアール・デコ=スタイルの中に組み込まれていったようです。プゲオン作「蛇」に見られる寓話的な具象絵画や「パリ14区役所別館祝宴の間 壁画下絵」は人体リアリズムが構成された壁画作品として印象に残りました。抽象性と具象性が装飾美術として並存する楽しさは、アール・デコらしい雰囲気があって自分の趣向に合うのです。ミュージアムショップで今回の展覧会の図録と旧朝香宮邸に関する書籍を購入しました。機会を改めて、こうしたアール・デコ建築に関する自分なりの考察もしてみたいと思っています。
    2015年度最初のイベント
    4月1日から新体制で職場が動いていますが、今日は今年度最初の大きなイベントがありました。職場では年間を通して数々のイベントがありますが、今日は式典としてのイベントでした。式辞を考えていた先週、冒頭で触れる時節の挨拶で、今日の桜の開花がどうなっているのか、まだ咲き誇っている状態か、既に散り始めているのか、自分は予想を立てながら文章にまとめていました。式典は計画通り難なく終わって、ホッとしているところです。挨拶の定番とも言える桜の話題ですが、開花を褒め讃えながら、樹木の下に人が集まって酒宴を催す風習は、どうやら日本だけのようで春の風物詩になっています。日常の風景に眼をやれば、こんなところに桜の木があったのかと驚くことも暫しあり、新芽が出ない前に花が満開を迎える桜は、やはり風景の中で際立つ存在なのかもしれません。そんな桜に見守られながら、今年度最初のイベントは日本の風景の中に溶け込んでいくように思えました。
    週末 興味の訪問かクレームか?
    相原工房は亡父の残してくれた植木畑にあります。畑と言ってもそれほど広大ではなく、周囲には住宅が建っていて、工房の窓から周囲にある民家のベランダが見えます。晴れた日にはベランダに洗濯物が干してあります。工房を使うのは週末は朝から夕方まで、ウィークディは夜の時間帯になります。制作中に騒音や悪臭が出る場合は、自分は周囲に建つ民家のことを考えて、週末の昼間にするようにしています。家内は近所の人たちとよく付き合っていて、工房の使用目的を話してくれています。そうでなければ彫刻制作のことや週末に若いスタッフが出入りしている状況は、近所の人たちになかなか理解してもらえないかもしれません。今日も朝から木彫に勤しんでいましたが、近所の男性が顔を出しました。朝からコンコンという音が外に響いているので、何事かと思ってきたと言うのです。これはクレームかと思い、若いスタッフは緊張の面持ちになりました。私は丁寧に説明をして、夏の個展のためにこんなことをやっていると示し、制作途中の作品を見せました。その人は作品に興味を持ったらしく、粗彫りしたばかりの木材や完成している陶彫部品を繁々と見ていきました。内容が分かれば事なきを得るもので、昨年の図録を渡して一件落着でした。やはり思った以上に気にかけている隣人がいるようで、夜は音を出さないように注意をしなければならないと改めて確認しました。
    週末 木彫継続
    4月になって最初の週末です。今日は朝8時半から夕方4時まで工房に篭りました。「発掘~群塔~」の木彫部分の粗彫りを先週に引き続きやっています。屏風になる板材の数が多いので、なかなか木彫部分も時間がかかります。一日7時間もやっていると鑿を振るう手が疲れてきます。木彫は面白くて次第に引き込まれていくのに、手から腕にかけて疲労が出て、余力を残して一日の作業を終えることにしています。明日も木彫継続で、明日へ疲労を持ちこまないようにするためです。今年になって五十肩に悩まされていて、今も左肩に鈍痛がありますが、木彫の作業は何故か大丈夫なのです。痛みも治りかけてきたので、今日の夜は近隣のスポーツ施設に行って水泳をやってきました。ほとんどリハビリのような水泳でしたが、何とかまともに泳げました。木彫は明日もやります。きっと朝から夕方まで鑿を振るいます。明日も頑張ります。