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  • 六本木の「ルーブル美術館展」
    先日、東京六本木にある国立新美術館で開催中の「ルーブル美術館展」に行って来ました。夜間開館の時間帯だったので混雑はなく、じっくり落ち着いて鑑賞することが出来ました。「ルーブル美術館展」全体のテーマは風俗画で、エジプトの時代から19世紀のロココ時代に至るまで、民衆の風習や衣裳等が描かれた絵画が並んでいました。何と言っても人気だったのはヨハネス・フェルメール作「天文学者」でしたが、その他にも惹かれる作品が数々ありました。自分は16世紀のフランドル絵画のひとつであるクエンティン・マセイス作「両替商とその妻」に見入ってしまいました。夫が硬貨を計量している傍らで、妻が聖母子の描かれた書籍を開いている場面です。まさに現実的な金銭と精神的な神の存在を対等に隣り合わせた構図は、当時の時代背景を矛盾と軋轢を孕んだ社会として捉えていて興味が尽きません。今回の展覧会のテーマは社会的な謎解きもあって、見方を変えれば面白い企画であろうと思います。同じようにマリヌス・ファン・レイメルスウァーレ作「徴税吏たち」の2人の男性のきわどい表情にも、いろいろな意味が見て取れます。キワモノ的面白さはジャン・シメオン・シャルダンやアレクサンドル=ガブリエル・ドゥカンの2点の「猿の画家」で、モデルを模写するだけなら猿でも出来るというアイロニーを込めて描いています。肩肘張らずに楽しめる作品が並んだ「ルーブル美術館展」だったと思います。
    週末 千客万来の工房
    今日は心地よく晴れて、いかにも春らしい日和になりました。朝8時に家内と選挙に出かけ、その後は工房で制作に没頭しましたが、今日は千客万来の一日になりました。まず美大に勤務が決まった中国籍のアーティスト、芸大大学院に通うテキスタイルを媒体にした作品を作っているアーティスト、同じ職場にいて画家を目指す人、もう一人同じ職場の人が散策に訪れたこともあって、自分以外に4人が工房に来て、それぞれ作品を作っていました。自分の作品も屏風を床に並べているので、足の踏み場もないくらい場所をとっていました。たまにはこんな日もあるんだなぁと思いつつ、自分が出す電動工具の迷惑な騒音に申し訳無さを感じながら、今日一日を過ごしました。中国籍のアーティストは近々留学生による展覧会があるらしく、大きな平面作品に挑んでいました。テキスタイルのアーティストは舞台衣装のデザインをやっていました。今月末に山梨県で1回限りのイベントがあり、彼女が衣裳担当になったようです。画家を目指す人は初めての自画像制作に奮闘していました。自分は「発掘~群塔~」の木彫粗彫りが終わり、鑿を研ぎながら細かな仕上げを行っていました。これは彫り目を整える作業ですが、なかなか時間がかかる工程で、毎年恒例になっている図録撮影の日に間に合わなくなることが分かってきました。カメラマンに連絡をして今週中に打ち合わせを持つことになっています。今日中国籍のアーティストが誕生日なので夕飯をご馳走しました。学生ビザから就労ビザに換えるため、先日入国管理局相手に右往左往した彼女の心労を労いました。
    週末 陶彫&木彫による全体構成
    「発掘~群塔~」の木彫部分の粗彫りのゴールが見えてきました。鑿と木槌で彫りまくり、あと僅かで粗彫りが出来上がるところまでいきました。次の工程は仕上げになりますが、実は粗彫りと仕上げに区別はなく、敢えて言えば彫り目を整えながら緩やかな曲面を作り出すのが仕上げの工程です。鑿を研いで彫り跡が美しくなるように細かな作業を進めていきます。そこで、今日は屏風になる7点の作品を床に並べてみることにしました。木材の部分はまだ粗彫り、陶彫部品はまだ全部焼成が終わっていない状態ですが、全体を見渡せることは出来たので、改めて全体構成を考えることにしました。最終段階で屏風の木彫部分には、油絵の具で彩色しますが、それは絵画性を強く打ち出すことになります。現在の状態は素材が剥き出しのままの彫刻性の強い状態です。全体を見渡したところ、現段階でのやり直しや修整は無いのではないかと思いました。あとは残された時間との闘いです。明日も継続です。
    勤務時間後に六本木へ
    ウィークディの仕事や週末の制作の合間を縫って、展覧会を見に行くためには、国公立美術館がやっている金曜日の夜間延長時間を使うしかないと思っています。今日も勤務時間終了後に家内と橫浜駅で待ち合わせ、東京六本木に向かいました。1週間の疲労が溜まる金曜日ですが、心の解放を求めて、国立新美術館で開催中の「ルーブル美術館展」に行って来ました。フェルメールの貴重な油彩が来日しているので、さぞ混んでいるだろうと思っていましたが、実際はそうでもなく、落ち着いてじっくり鑑賞することが出来ました。私は30年前にパリのルーブル美術館に行っています。その時は西洋美術の高水準を競った大作ばかりが眼について、今回来日していた作品はほとんど忘れていました。ヨーロッパに行くと大作に圧倒されて、見飛ばしてしまう作品も数多くあります。日本でじっくり味わう方があらゆる作品の印象が鮮明に残るのかもしれません。詳しい感想は改めますが、今日は充実した一日になりました。
    4月RECORDは「縫」
    4月のRECORDのテーマを「縫」に決めて、現在も制作中です。布を針と糸で縫う状態は、別々の布を繋ぎ止める目的や綻びを修繕する目的があります。人間関係にも言えることで、「縫」は混ぜ合わせて溶解する状態とは異なり、原形を留めながら関係を築く状態です。4月の新体制で始まった職場を見ると、何より組織連携が大切と感じていて、「縫」というテーマは現在自分の感じていることの中から必然的に出てきたコトバです。綻んだり緩んだりしたら、また縫い直す、何回も繋ぎ止めながら、パッチワークのように関係を広げていくのが、人間関係作りかなぁとイメージしています。今月も日々1点ずつ作っていきます。