2015.05.08 Friday
今日から2泊3日で関西方面に出張です。毎年この時期に泊りがけの出張があります。当然仕事ですが、仕事の合間に時間が出来るので、研修を予ねてあちらこちらを見て歩くことにしています。第一日目は奈良に行きました。奈良公園で目に入ったのは「春日大社 第六十次式年造替記念 国宝御本殿 特別公開」の横幕でした。以前、春日大社に来たときは修復工事の最中でした。今回は特別参拝で普段足を踏み入れられない奥まで見ることができると案内にあったので、拝観料を払って入ってみました。春日大社の御本殿は四棟が横一列に並んだ建築様式で、獅子や神馬などが壁に描かれていました。屋根は檜皮葺で、柱は鮮やかな朱色に塗られていました。神社建築は僅かに反り返る屋根に特徴があって、切れ味のよい屋根の角度が心地よく感じられます。拝観時に頂いた「春日之竹柏(かすがのなぎ)」という小袋の中に竹柏の葉を模したものが入っていて、竹柏の木は古くから榊の代わりに神事に用いられた神聖な木とされているようです。これは古来から人々の信頼と愛情を得るお守りとされてきたと、袋裏の解説にありました。仕事の合間に良い機会を得ることも多いのですが、近鉄奈良駅から春日大社まで歩く参道がとても長くて、暑さでへとへとになりました。
2015.05.07 Thursday
今月のRECORDのテーマを「舞」にしました。「舞」には風に舞う軽やかなイメージがあります。花びらや蝶が舞う春爛漫の風景が目に浮かびます。「舞」には嬉しさ溢れる情景とともに儚さも感じられ、刹那的な美しさを表現するのも一興かもしれません。そうは言っても今夏発表する予定の彫刻作品が佳境を迎えていて、先月に続き相変わらず苦しい中でRECORDは制作を余儀なくされています。一日1点という自分に課した条件は、気持ちのムラを与えてくれず、毎晩眠気と闘いながら、下書きの鉛筆を動かしています。彩色は5日間でまとめて行いますが、それすら時間的な厳しさがあって、なかなか捗りません。気持ちの上で軽やかになり、天空を舞うような作品が生まれることを祈願して、今月も継続していきます。
2015.05.06 Wednesday
ゴールデンウィーク最終日を迎えました。制作に次ぐ制作の5日間でしたが、充実した時間を過ごせました。初日に工房の電源アクシデントがあって窯の状態を心配しましたが、何とか危機的状況を回避して「発掘~丘陵~」に設置する陶彫部品は全て無事に焼成できました。今日を迎えることが出来たのは幸運としか言いようがありません。今日は「発掘~丘陵~」の撮影日で、工房には最近それぞれ創作活動を展開している若手女性スタッフ2人と、自分の後輩にあたる男性彫刻家、加えて家内と自分の5人が揃いました。カメラマンは2人。午後から計7人で「発掘~丘陵~」の撮影が始まりました。初めに野外工房に作品を設置して、自然光による撮影がありました。4分割された「発掘~丘陵~」に筒状の陶彫部品を40点置いて、上空から狙った撮影に暫し見惚れました。それから室内に4つの直方体をひとつずつ運び込み、1点ずつの撮影になりました。撮影時間は3時間くらい。撮影の最後に自分のポ-トレイトは猫のトラ吉と一緒に撮っていただきました。「アーティストが愛した猫」(エクスナレッジ)に倣って、表紙のピカソになりきった自分に可笑しさを感じながら、ピカソが抱いている猫にトラ吉は引け目を感じさせない堂々とした猫であることがわかりました。連休5日間を通して全体としての印象は、前半ドキドキで、後半ワクワクの苦しく楽しかった5日間だったと思い返しています。次は「発掘~群塔~」の完成に向かって頑張ります。
2015.05.05 Tuesday
今日は連休4日目になりました。こどもの日ということで各地で楽しいイベントがあったようです。工房にあるFMラジオからイベントや渋滞情報が発せられていました。今日も朝から夕方まで制作に追われました。「発掘~群塔~」は7点の屏風のうち木彫を厚板に2点接着し、昨日の2点と合わせると4点になりました。残り3点ですが、最後の1点の仕上げ彫りがまだ未完成です。今日の午後は最後1点の仕上げ彫りを行いましたが、夕方までに完成せず、次回の持ち越しになりました。7点の屏風に接合する陶彫は全て出来上がっていますが、これから焼成する作品が大小6点あります。容量を見ると2回分の窯入れです。「発掘~群塔~」は明日の撮影に間に合いませんが、あと1ヶ月あれば何とかなりそうです。「発掘~丘陵~」は昨日窯出しをして、40体の陶彫部品が全て完成し、明日の撮影に間に合って胸を撫で下ろしました。金曜日に電源のアクシデントがあって焦りましたが、間一髪で完成の運びになりました。精神的には厳しい綱渡りで、心臓がドキドキしました。「陶紋」は8点出来上がり、あとは窯入れするばかりです。これも明日の撮影に間に合いませんが、「発掘~群塔~」の残りの陶彫部品と一緒に窯に入れる予定です。今年の夏に発表をする作品は、今まさに大詰めの工程を迎えています。因みに自分の疲労もピークです。工房にいる時、私は元気に動き回っていますが、自宅に帰るとソファにひっくり返って、そのまま暫し眠ってしまいます。連休になってから筋肉痛が取れません。明日はいよいよ「発掘~丘陵~」の撮影日を迎えます。
2015.05.04 Monday
連休3日目を迎えました。今日ほど相原工房が賑わったことはありません。室内工房では若いアーティスト2人がそれぞれ平面作品に取り組んでいて、私は昨日から継続している木彫制作に挑んでいました。野外工房では家内が「おわら同好会」の人を連れて、舞台装置の制作をしていました。朝9時に中国籍の子から連絡があって、2人を二俣川駅まで自家用車で迎えに行きました。2人を乗せて工房に戻ってくると、既に家内たちは野外工房に材料を運んでいて、制作に入るところでした。海老名文化会館の大ステージにのせる装置は巨大で、その木組みされた抽象形態を黒く塗る作業に入っていました。私たちも朝のお茶を飲んでから、それぞれの作業に取り掛かりました。私は屏風になる7点のうち木彫が終わった2点に対し、厚板と木彫部分の接着を行いました。クランプで接着した箇所を押さえました。それから屏風6番目の木彫仕上げ彫りに入りました。家内を手伝っている「おわら同好会」の人は、もともと表具師で、たまに私の木彫を見にきて興味深そうにしていました。私が愛用している幅広の丸鑿は、表具や大工仕事には使わないので、初めて見る道具ばかりでそれが珍しいと言っていました。建築業に比べれば、彫刻家は滅多にいない存在であることは確かです。室内工房で制作をしている私たちは、通常通り午後4時に作業を終えました。野外工房で制作をしている家内たちはまだ作業が終えられず、あと2時間くらいやると言うので、私は2人を駅まで送りました。木彫、平面作品、舞台装置が同一空間で展開した充実の一日になりました。