Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 新たなるイメージ「壁」
    奄美大島で過ごした3日間は、あっという間に過ぎて、今日から横浜でのリアルな日常が待っています。ちょうど週末にあたっていたので今日は久しぶりに杉材を彫ることにしました。奄美の自然の息吹を吸い込んできたばかりで新鮮な気持ちで鑿を持つことができました。作業中にちらちらと新たなイメージが湧き上がり、これは奄美での気分転換が成せるワザかなと思いました。それは長い壁が続く頂に街とも城ともつかない造形が存在するもので、シルエットのような平面的なイメージです。これを彫刻として考えるか、RECORDのような平面作品にするか、これから検討です。RECORDでやるとすれば、しばらく同じテーマでこだわりたいと考えます。大地の断面を切り取って見せる初期発想から、まず思索していきたいと思います。  Yutaka Aihara.com
    加計呂麻島のデイゴ並木
    奄美大島の古仁屋港からフェリーで、対岸にある加計呂麻島に着いたのはもう昼を過ぎた頃でした。小さな入り江が点在する島をうねうねと県道が続き、その入り江で珊瑚のかけらや石ころを拾ったり、路傍の古い石垣を写真に撮ったりしているうち、たちまち時間が経ちました。フェリーの出航時間を考えながら過ごす慌しさは、この島にそぐわないとつくづく感じました。諸鈍というところにデイゴの並木道があると知って見に行きました。この季節にまだ花はなく幹だけの木々が海沿いの通りに面して並んでいました。花の季節はさぞや奇麗だろうと思いを馳せて諸鈍を後にしました。古仁屋では半潜水船に乗って水中を見てきました。テーブルサンゴが気に入りました。海中の造形の美しさに酔った分、自分の造形の退屈さに海底のようなブルー(な気分)になりました。この奄美大島体験がどう作品に表れるのか、見当もつかないまま機上の人となりました。RECORDの筆も進まず、外界からの刺激に収拾がつかない内面を抱えたまま横浜に帰ってきました。   Yutaka Aihara.com
    嘉徳「なべ加那の墓」
    家内の母方の先祖は奄美大島の南方にある嘉徳という集落の墓地に葬られています。今回の旅行の目的は嘉徳を訪ね、墓参りをしてくることです。奄美大島を縦断している唯一の国道58号をレンタカーで南下し、さらに国道を離れ農道のような細い道を進み、いくつかの峠をこえたところに目指す嘉徳がありました。墓守をしてくださっている徳ミドリさんは集落の入り口にある畑にいました。嘉徳は入り江に面した位置にあり、夏はサーファーがやってくるようで、その注意書きが貼ってありました。それにしても風光明媚というのは、この嘉徳を指して言うものかと思われるほど、海は美しくエメラルドグリーンに輝き、入り江の周囲の岩壁は海風の造形を施され、南国に自生するアダンの樹々が生い茂っていました。そんな海岸の樹々の間に小さな墓地はありました。家内の先祖は姓を「量」と言います。その量一族にゆかりの伝説があります。量家の墓の隣に古い「なべ加那」の墓があり、「なべ加那」は豪族出身の美貌で天資豊かな女性だったそうですが、叶わぬ悲恋があったことが伝えられています。「嘉徳なべ加那」という島唄もあります。島唄といえば嘉徳はJポップの歌手元ちとせの出身地でもあります。   Yutaka Aihara.com
    田中一村終焉の家
    奄美大島最初の訪問先は日本画家田中一村の足跡でした。50歳にして奄美に移り住み、69歳で亡くなるまでの間に、それまでの日本画では取り上げられなかった南国の風物を、独特の構成と卓越した描写力で描きあげた作品がNHKで放映されて反響を呼びました。現在奄美パークというモダンな施設が空港の傍にできて、そこに田中一村美術館が併設されています。高倉を模した建築の中で、一村の代表作を見ることができました。次に訪れたのが名瀬にある田中一村終焉の家。粗末な一戸建てで、ほとんど掘っ立て小屋といっていいくらいのアトリエでした。中は見られず、周囲の板壁も朽ち果てているような状態でした。こんな小さなところに籠もって、ひたすら絵を描いていたのかと思うと胸がつまりました。染色工として働いて金銭ができると絵を描く、よほどの決意がなければ出来ないことです。しかも画壇と関係せず、孤高の人として…。認められなければ徒労に終わる人生、いや、きっと創作が楽しくて、絵の魅力に取り付かれてやっていたと思うのです。自分のことを重ね合わせると、それもあり得ると感じます。自分も創作にハマると世間なんてどうでもよくなってしまうからです。一村も自己満足という幸せに浸りながら、己が納得できる世界を構築したのだと考えました。  Yutaka Aihara.com
    明日、奄美大島へ…
    一時でも環境を変えてみるのは良いことです。作業場に籠もっているばかりがリフレッシュとは思えません。家内と繋がりのある奄美大島に行くのが今から楽しみでなりません。今回自分は初めて嘉徳というところに行きます。そこには家内の先祖の墓地があるというので墓参りをしてきます。墓地は風光明媚なところにあるという話は前から聞いていますが、どんなところなのでしょう。「リゾートホテルもあるよ。墓守はトクさんという人がやっているので訪ねてきなさい。」と奄美大島出身の親戚からの託けもありました。羽田空港から奄美大島までの直通便があるので便利になりました。明日からの3日間ブログをアップできませんが、29日にまとめて書く予定です。 Yutaka Aihara.com