Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • テーブル彫刻裏面塗装
    「構築〜解放〜」のテーブルになる部分の裏面を塗装しました。表面は年末年始にかけて砂を硬化剤で固めた上に油絵の具を飛び散らせてマチエールを作りました。テーブル部品は全部で8枚あります。それがひとつの環になって、34本の柱で支える構造になります。裏面は防腐のために油性塗料を用います。そのせいでシンナー臭が作業場中に漂い、長い作業はできません。今日は塗装がすべて完了したところで作業を終えました。大きな作品は何かちょっとしたことで丸一日要します。今のところ制作は着実に進んでいる気がしていますが予断は許しません。搬入した日に会場で組み立ててみて初めて作業が終了するのです。貴重な週末の時間です。明日は「RECORD」と陶彫ランプシェードに取りかかり、夕方は梱包材を購入してくる予定です。
    ニーベルソンの黒い壁
    アメリカを代表する女流彫刻家ルイーズ・ニーベルソンの作品は一度見たら忘れられない印象が残ります。黒く塗られた箱状の作品。その中にやはり黒く塗られた様々なカタチが詰め込まれていて、それが壁のようにそそり立っている彫刻。呪術的な祭壇のようでもあり、廃墟のようでもあり、ひしめいた人々のようでもある雰囲気に何とも言いがたい不思議な感動があります。20世紀のプリミテイブアートです。アフリカに古くから伝わる民族的仮面に似た造形要素をもっています。自分の陶彫もニーベルソンの立体から影響を受けていると感じています。自分は学生時代からずっとアメリカの彫刻家としてイサム・ノグチ、ニーベルソン、カルダーの3人に注目してきました。3人3様のところがアメリカらしくていいと思っています。その中でも自分はニーベルソンに近い作品を作っていると自負しています。       Yutaka Aihara.com
    チャドウイックの彫刻
    イギリスを代表する彫刻家の一人にチャドウイックがいます。ゆったりとした曲面をもつムーアに対して、チャドウイックは面で構成された塊に細い足のついた人体を作っています。自分はこの形態感が好きで、いろいろな美術館でチャドウイックの作品を見かけると、つい佇んで見てしまい時間が経つのを忘れます。重量のある鉄や銅で出来ているにも関わらず、軽みを感じさせるフォルムです。細い足で大きな塊を支える構造が不安定とも浮揚ともとれて不思議な空間を感じさせてくれます。自分の作品にもそんな意外性を表わすことができないものかと思いをめぐらせています。            Yutaka Aihara.com
    グロピウスの建築
    「バウハウス」はドイツの都市ヴァイマルの工芸大学と美術大学を統合して作られたと本で読んだことがあります。国立の学校でした。初代校長は建築家のグロピウス。ドイツ工作連盟を調べていくうちにグロピウスの存在を知り、その機能的な鉄とガラスによる彼の建築を写真図版で見ました。今でこそこれは集合住宅に見られる工法ですが、中世から脈々と続く石作りのバロックやゴシック建築の中にあって、出来た当時はシャープさと軽さをもった画期的な建築物だったはずです。「バウハウス」はヴァイマルを閉鎖してデッサウに移転しますが、このデッサウ校舎がよく紹介されるグロピウス設計のものです。この時は市立の学校になっていました。ともあれグロピウスは近代建築に並々ならぬ影響を与えた人だったように思います。建築がモダニズムに動いた時代で、これで現代の建築工法が始まったとも言えます。
    「バウハウス」の魅力
    自宅の書棚に「バウハウス」について書かれた本が結構あります。ドイツ語による原書もあるのですが、もうオーストリアから帰って20年経ち、とてもドイツ語を読む気になれません。写真図版を見てちょっとしたコメントに眼を通すだけです。ドイツ表現主義を学んでいく上で、表現主義が時代遅れになる時期に組織された教育機関、そこで表現主義から構成主義または生産性を高める機能主義へと変換していく歴史の流れを体験した教育機関として「バウハウス」は避けて通れぬ存在です。自分にとって魅力ある芸術家であるカンデインスキーやクレーが教壇に立ち、すべてが建築に総括される学校が「バウハウス」です。建築やデザイン、表現主義や構成主義などこれほど魅力的な学校はありません。時間があると書棚に手を伸ばし、何冊かある「バウハウス」の本の頁をめくっては眺めています。自分の造形の原点になっているように思います。