Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 杉材にある裂け目
    今まで木彫には集成材や合板、一木であればヒノキを使ってきましたが、今回の木彫はあえて裂け目のある杉を使うことにしました。木は長い樹齢を生き、やがて人の手によって伐採されて材木になります。材木が乾燥する時に生じる反りや裂け目は、いわば木が生きていた証であると考えます。自分はそれが造形の妨げになると思って、裂け目が無く木目が均等である高価な木や加工された木を使ってきましたが、今回は裂け目をあるがままにして、むしろそれを造形の一部としていこうと思っています。以前作ったテーブル彫刻に廃材を利用したことがあります。今回も木のもつ自然な姿をそのまま利用しようとしているのです。建材であれば裂け目を表に出さないことがあると思いますが、アートは違います。木が林立する姿を表現するのに裂け目も必要なのです。これからどう素材と向かい合っていこうか鑿と木槌で杉の柱と対話しながら進めていこうと思います。               Yutaka Aihara.com
    「RECORD」4月・5月アップ
    昨年作っていた「RECORD」の4月分と5月分をホームページにアップしました。昨年はペンで素描するのが楽しくて、アクリルガッシュで淡彩をしていました。また職場では新しい担当になって右往左往していました。多忙な仕事の合間に何とか気力を出して制作していたことを思い出します。まだまだ先が長いと思っていたのですが、時間はあっけなく過ぎて、もう次の「RECORD」に取り掛かっています。昨年の作品を改めて見ても、まだ自分の感覚が変わった気がしません。少し条件を変えて延長線上の制作をしている感じです。そんなに人は変われるものではないのでしょう。今日も[RECORD」を描き、このブログを書いて一日を締めくくるとします。なお、ホームページにはこの文章の最後にあるアドレスをクリックしていただけると入ることができます。                    Yutaka Aihara.com
    集合彫刻「構築〜起源〜」
    三連休の最終日は木彫の次なるイメージです。当初考えていた柱を組んでユニットを作り、場を構成するイメージは次第に変わってきています。今は柱のままで場を構成するイメージになりつつあります。こだわっていた木組みは諦めました。柱だけを強調する集合体に落ち着きそうです。床から立ち上がる柱の群れ。自在に置かれる柱は森のようであり、群集のような空間を創りだすと考えました。今日は試作をやりました。仮に「起源」と題名をつけました。今までやってきたテーブルではなく、単なる集合彫刻です。今回は柱に杉材を使っています。彫りを確かめながら、また木目を見ながら1本だけ荒彫りをやってみました。よしとなれば数十本を注文しなければなりません。柱の彫りだけの作品ならば雛型は作らず、いきなり彫っていこうと思います。「構築〜起源〜」のスタートです。
    陶彫ランプシェード「街灯」
    三連休の中日にあたる今日は陶彫ランプシェードの新作成形をやっていました。ランプシェードの題名は「街灯」にしました。昨年「街灯−A」と「街灯ーB」を完成させています。今日は「街灯ーC」に取り組んでいました。いずれも照明器具が入って内側から陶彫を照らす計画です。「街灯」シリーズはまだまだ続く予定です。もうひとつ、「壁灯」と名付けている作品があります。これは板壁を照らすように作った作品で、照明器具を陶彫で隠しました。板面を照らすためマチエールや木目を見てから板材を選んでいます。板面に当たった光が木目を浮き立たせ、まるで炎のように見える時があります。これも面白い効果が期待できるので、まだまだ続けていこうと思います。というわけで、この三連休は次作に向かうイメージを広げる時間として大変貴重な休日です。先日のグループ展で発表した「構築〜解放〜」を制作している最中からスタートしている次作のイメージですが、本格的にはこの三連休から始まっていると言えます。
    ジャコメッテイ・肖像画
    ムアに防空壕に避難する人々を描いた素描があるとすれば、ジャコメッテイにも高い表現力をもつ素描や油絵があります。自分はこのジャコメッテイの平面表現に魅かれ、ジャコメッテイの展覧会がある度に、ジャコメッテイの素描か油絵を見られるのではないかと期待して出かけていました。06年の7月に葉山の近代美術館であった「ジャコメッテイ展」を見て、2年前のブログにその時の感動を載せています。油絵が何点も展示されて、いずれも灰色に塗られた画面から正面を向いた顔が現われ出ていました。真実を掴もうと格闘した跡。幾筋も引かれた線。消されて再び引かれる線。切り裂くような線。輪郭ではなく立体を掴もうと迷ったり走ったりする線。色彩も線と同じように描き出す要素として扱われ、絵の具を平たく塗る行為は見受けられません。そんな素描や油絵は、ジャコメッテイの作る細く削り取られた量感の無い彫刻と同じスタンスで描かれたものです。何をやってもジャコメッテイ。一目でわかる独自の表現。そんなところが偉大なのだと思います。  Yutaka Aihara.com