2006.05.04 Thursday
昨日、益子の陶器市、笠間の陶炎祭に行ってきました。どちらも毎年混雑しますが、昨日は天気に恵まれたこともあって大変な賑わいでした。どちらも若手の作家の作品に注目して、作風の移り変わりや日頃の成果を期待して見ています。笠間には旧友の佐藤和美さんがいて、佐藤陶房はいつもお客さんがいました。自分がやっている仕事と益子・笠間の作家の方々の作る作品の用途的な違いはあっても、同じ陶には変わりなく、いつもいい刺激をもらっています。和美さんの一見ボソっとした器に、実は細かな計算があって、それが多くのお客さんを引き寄せているのだということを改めて知りました。
2006.04.30 Sunday
個展に出品した「鳥瞰」はレリーフによる屏風です。天空を飛ぶ鳥の目で見た世界を表そうとしたもので、全体はごちゃごちゃした構成になっています。ひとつひとつは抽象形態ですが、集合体になると具象的な景観になるようにしたつもりです。世界遺産になっている中世の街並やら敷石しか残存しない遺跡などを下地にしています。とくに旧市街の入り組んだ路地を上から見るとその無計画さが面白くて飽くことなく見入ってしまいます。そんな興味から「鳥瞰」は生まれました。
2006.04.26 Wednesday
茨城県笠間でこの時期に「陶炎祭」が始まり、私は連休の1日をつかって毎年必ず訪れます。栃木県益子でも陶器市があり、そちらもたくさんの観光客に混じって出かけます。器の魅力にあふれた店がいっぱい出て、とくに作家が出している店は小さなギャラリーといった趣があります。私は使い勝手の良さより、つい土肌の面白さに魅せられてしまいます。素朴でモダンな壺に活けられた何気ない樹木の青葉。蔵を改装した瀟洒な店に都会的なグッズ。今年はどんな出会いがあるのか、今からワクワクしています。
2006.04.22 Saturday
もうすぐHPのGALLERYに新しい作品が登場します。とは言っても先日の個展に出品した作品をアレンジしたものですが、これはカメラマンとのコラボレーションから生まれる世界で、自分にはとても刺激的です。それを受けて、自分はコトバをひねり出しています。コトバは何かを説明できる記号ですが、自分が作り出すカタチと同じように創造的な記号として扱えないものかと考えています。ひとつのコトバには脳裏に焼きついたイメージがあり、また知識として蓄えているコトバもあります。カタチにも経験の中から生まれる何かのイメージを思い起こさせるものがあります。そうしたイメージをコトバとカタチ双方から追いかけてみたいと考えているわけです。
2006.04.13 Thursday
気候が暖かくなると新作に取りかかります。年間バイオリズムがあるようで、私はこの季節から作業を始めるのが常です。プランはずっと前から頭にあって、ようやく具現化するわけです。陶による作品を長い間やってきましたが、昨年あたりから木材で制作しています。陶との組み合わせで板材や柱材を使ってきた経緯がありますが、今は木組みが楽しくなっています。まずは模型で試作しています。ある意味この時が一番楽しいかもしれません。