Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • キュービズムに対する親近感
    高校時代にフランス人画家ブラマンクを真似てフォーヴィズム紛いの油絵を描いていました。そのうち近・現代美術史に興味が出て、あれこれ調べるうち、やはりピカソの巨大さに気づかされました。自分が表現主義や抽象に興味・関心が移る前の話ですが、ピカソやブラックのキュービズムには初めから親近感を持っていました。自分にとって絵画理論が解り易かったことがキュービズムに近づきやすかった原因のひとつと思っています。構成的な作風が好きだったのでしょうか。でも自分はキュービズムを真似ることはありませんでした。その頃はもう絵画をやめていて、建築やデザインに将来の夢を描いていたのです。大学の彫刻科に入って具象彫刻を学んでいた時も、やはり初めにキュービズムに親近感を持てたことがずっと頭にあって、それを出発点にして構成主義やドイツ表現主義に近づけたのかもしれません。   Yutaka Aihara.com
    「構築〜解放〜」の柱完成
    週末になると朝から夕方まで制作三昧ですが、新作の完成予定を考えると焦ります。今日は34本の柱がようやく彫り上がりました。ただ彫り跡を整える必要があるので、よく研いだ鑿で最終的な仕上げをしなければなりません。作品はこれで完成ではなく、きちんと組み立てられるかどうか個々の部分で試します。それは次の機会。同時にテーブルになる厚板をどんな仕上げにしようか全体を予想しながら考えます。集合彫刻の場合はこれが最も難しいところです。初めに全体を考えながら作り始めても、実際に仕上がった部分を組み合わせてみないとわからないところが結構あるのです。ともあれ柱が何とか彫り上がって、集合体にする前の段階としてはまずまずの滑り出しです。
    フォーヴィズムの思い出
    高校時代に油絵を描き始め、最初に影響を受けたのが佐伯祐三でした。鋭く素早い筆致で描かれた風景画を見ながら、どうしてこんな空気を感じさせる雰囲気が出せるのだろうと思っていました。佐伯祐三画集にあったフランス人画家ブラマンクにも興味が出て、その周囲の画家グループを調べ、そこからフォーヴィズムという名称を知ったのでした。マチスの激しい色彩にも興味を持ったのですが、自分は色彩感が乏しく、何を描いても泥臭くなってしまうので、あえて色彩を表現の主流にしている画家を避けるようになりました。でも高校に通っていた当時、激しい筆致や色彩が自分の心情にあっていたようで、描けるものならこんな絵画が描きたいと思っていました。ただ画家になろうという気持ちはなく、建築家や工業デザイナーを希望していたことは確かでした。本格的にデッサンの勉強を始めてから油絵はまったく描かなくなってしまいました。デッサンはデザイナーになるための勉強と考えていて、その少し前までやっていたフォーヴィズム絵画の真似事とは結びつくことがなかったのです。アートという大きな括りの中で考えられるようになるのはもっと後のことです。
    油絵の具との出会い
    油絵の具は結構好きな画材で、自分の立体作品にもよく使っています。今年の新作「構築〜解放〜」にもテーブルになる厚板に砂マチエールを貼り、油絵の具を染み込ませていこうと思っています。油絵の具は高校時代に初めて手にして、まずは入門書通りの扱いをしていました。イーゼルを戸外に立て画布に下塗りをして風景を描き始めました。初めの一歩は白い校舎の壁を描いたように記憶しています。かなり厚塗りをしました。壁のざらついた感じが油絵の具で表せるので、楽しんでやっていました。そんな時に佐伯祐三画集が目にとまり、パリの街角を鋭く描いた絵に感銘を受け、真似してみようと何度か試みたのを覚えています。筆よりパレットナイフを多用して絵の具を画布に擦りつけてベタベタやっていました。油絵の具がすっかり気に入っていましたが、その頃はきちんとデッサンを習っていたわけではないので、全体の構図もモノの捉え方もすべて自己流でした。           Yutaka Aihara.com
    動物画による表現主義
    ロシア人画家カンデインスキーについては度々ブログに書いてきました。当時進歩的だった刊行物「青騎士」についても触れたことがあります。「青騎士」の翻訳が出版され、さっそく読んで感想を述べたこともあります。(07.7.25)ところでカンデインスキーの絵画はよく知られていても、その協力者であり、表現主義の推進者でもあったフランツ・マルクの絵画は日本ではほとんど見る機会はありません。自分もヨーロッパ滞在中に、たしかミュンヘンの美術館で見たような気がしていますが、意識してはいませんでした。キルヒナーのようにそこで感銘を受けたわけでもありませんでした。ただ今思い返してみると、原色に近い色彩で彩られた動物と一体化した背景が何となく印象に残っていて、あれがマルクの絵画だったのかと思うばかりです。もっとじっくり見ておくべきだったと後悔していますが、いずれまた海外に出かけていって、マルクの世界を味わおうと思います。