Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 嘉徳「なべ加那の墓」
    家内の母方の先祖は奄美大島の南方にある嘉徳という集落の墓地に葬られています。今回の旅行の目的は嘉徳を訪ね、墓参りをしてくることです。奄美大島を縦断している唯一の国道58号をレンタカーで南下し、さらに国道を離れ農道のような細い道を進み、いくつかの峠をこえたところに目指す嘉徳がありました。墓守をしてくださっている徳ミドリさんは集落の入り口にある畑にいました。嘉徳は入り江に面した位置にあり、夏はサーファーがやってくるようで、その注意書きが貼ってありました。それにしても風光明媚というのは、この嘉徳を指して言うものかと思われるほど、海は美しくエメラルドグリーンに輝き、入り江の周囲の岩壁は海風の造形を施され、南国に自生するアダンの樹々が生い茂っていました。そんな海岸の樹々の間に小さな墓地はありました。家内の先祖は姓を「量」と言います。その量一族にゆかりの伝説があります。量家の墓の隣に古い「なべ加那」の墓があり、「なべ加那」は豪族出身の美貌で天資豊かな女性だったそうですが、叶わぬ悲恋があったことが伝えられています。「嘉徳なべ加那」という島唄もあります。島唄といえば嘉徳はJポップの歌手元ちとせの出身地でもあります。   Yutaka Aihara.com
    田中一村終焉の家
    奄美大島最初の訪問先は日本画家田中一村の足跡でした。50歳にして奄美に移り住み、69歳で亡くなるまでの間に、それまでの日本画では取り上げられなかった南国の風物を、独特の構成と卓越した描写力で描きあげた作品がNHKで放映されて反響を呼びました。現在奄美パークというモダンな施設が空港の傍にできて、そこに田中一村美術館が併設されています。高倉を模した建築の中で、一村の代表作を見ることができました。次に訪れたのが名瀬にある田中一村終焉の家。粗末な一戸建てで、ほとんど掘っ立て小屋といっていいくらいのアトリエでした。中は見られず、周囲の板壁も朽ち果てているような状態でした。こんな小さなところに籠もって、ひたすら絵を描いていたのかと思うと胸がつまりました。染色工として働いて金銭ができると絵を描く、よほどの決意がなければ出来ないことです。しかも画壇と関係せず、孤高の人として…。認められなければ徒労に終わる人生、いや、きっと創作が楽しくて、絵の魅力に取り付かれてやっていたと思うのです。自分のことを重ね合わせると、それもあり得ると感じます。自分も創作にハマると世間なんてどうでもよくなってしまうからです。一村も自己満足という幸せに浸りながら、己が納得できる世界を構築したのだと考えました。  Yutaka Aihara.com
    明日、奄美大島へ…
    一時でも環境を変えてみるのは良いことです。作業場に籠もっているばかりがリフレッシュとは思えません。家内と繋がりのある奄美大島に行くのが今から楽しみでなりません。今回自分は初めて嘉徳というところに行きます。そこには家内の先祖の墓地があるというので墓参りをしてきます。墓地は風光明媚なところにあるという話は前から聞いていますが、どんなところなのでしょう。「リゾートホテルもあるよ。墓守はトクさんという人がやっているので訪ねてきなさい。」と奄美大島出身の親戚からの託けもありました。羽田空港から奄美大島までの直通便があるので便利になりました。明日からの3日間ブログをアップできませんが、29日にまとめて書く予定です。 Yutaka Aihara.com
    J.ラッセル著「ヘンリー・ムア」
    先日のブログにムアについての文章を載せましたが、今回は私見ではなくイギリスの評論家による研究書からの掲載です。研究書は中途半端なところで読むのを止めてしまい、自宅の書棚に眠っていました。今回それを取り出して最後まで読んでみました。ムアが坑夫の息子として生まれた時から、やがて彫刻家として数々の栄誉を与えられ、晩年フイレンツエで回顧展をするまでの軌跡とそれぞれの時代を通した作品の思考過程、社会との関わり等が図版を交えながら述べられていました。一貫してムアが素材と真摯に向き合って、新たな表現を獲得していく様子が詳細に書かれてあって、自分も彫刻を作っている端くれとして大変参考になりました。彫刻という表現方法は、頑強な身体と長く持続できる意思がないとできないものだということもつくづく思い知らされました。それでもなお語ることができない作品の謎の部分があると文中で指摘しています。後世の研究を待つと締めくくられていましたが、これ以上の研究書が果たしてあるのかどうか。ムアに改めて敬意を感じたひと時でした。                          Yutaka Aihara.com
    アクリルガッシュの色彩
    RECORDの制作で彩色する時はアクリルガッシュを使っています。正方形をもとに抽象的な構図を考え、色彩はこんな感じでまとめてみようと思いつくと、アクリルガッシュをパレットに出します。美大受験を考えていた一時期に工業デザインを勉強したくなって、受験のための予備校に入りました。そこで課題として与えられたのが平面構成。ポスターカラーをパレットに出して、面相筆や平筆を使って鉛筆で区切った平面をムラなく丁寧に塗っていました。同じようなことを現在もやっています。ただし、今使っているのはアクリルガッシュ。色彩がとても美しいので気に入っています。デザインの基礎技法からしばらく離れていましたが、アクリルガッシュの色彩に惚れ込んで、RECORDで活用しています。しかしながら、現在こんなアナログな方法で平面構成をやっているのでしょうか。今度教え子に会ったら尋ねてみようと思います。                       Yutaka Aihara.com