Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 囲むカタチ
    何本もの柱に文様を彫り、その柱を円形に立てて囲むカタチを作りたいと考えています。現在進行している彫刻ですが、前にブログで書いたとおり今は構成要素となる部分(柱)を作っている最中で、これを組み合わせるとひとつの作品となる予定です。ちょうど建前のような骨組みだけで表現するつもりです。壁ではなく柵で囲むイメージです。柱はまだ荒彫りの段階で全体の数の3分の1程度です。来年1月まで制作は続きますが、毎日制作できるのは8月をおいて他にはありません。工程を考えると焦ることもありますが、今までもギリギリのところでやってきているので何とかなるでしょう。今日も余力を残して終わりました。
    制作の集中力・持続力
    今日は作業場に人が来ず、一日中無言のまま制作を続けました。こんな日もたまにはあるのです。木に鑿を振るい、木と対話しながらカタチを彫り起こしていく作業です。午前9時から始めると1時間ほどで気が乗ってきます。さらに2時間は集中力がもち作業はぐんぐん進みます。ちょうど昼ごろから緩慢になります。バイオリズムというか気が緩む時間が決まっています。昼食をとるとさらに気が乗りません。集中力と言うのは多少腹が減っている方が持続するのかもしれません。それでも頑張っていると午後1時過ぎから気が入ってきます。また2時間。午後3時を過ぎるとまた緩慢な時間が襲ってきます。午前1回、午後1回の集中力。ここまでで終了。さらに続けると毎日がつらくなります。長いスパンで制作するなら余力を残して終わるのがいいと思います。大作ならではの身体調整方法だと思っています。
    魂入れの法事
    墓地を菩提寺に移したことで今朝は「魂入れ」という法事になりました。昔からあった小さな墓地を掘り返したときに「魂抜き」をやっているので、今日は「魂入れ」です。魂を抜いたり入れたりすることは滅多にないことなので、浄土宗の不思議な念仏に興味津々でした。盆休みが始まっていますが、この盆とは何か、仏教行事に不勉強な自分には単純な休みにしか思えない有様です。何に向かって、誰に対して祈るのか。祈る心は誰にもあるものですが、人の立場によっては国際問題になりかねない場合も含んでいます。祈る心とは別に、多少宗教のことも勉強しなければと思いつつ今日を過ごしました。
    屏風の面白さ
    陶彫レリーフを屏風にした「発掘〜鳥瞰〜」を制作中の頃、主に日本画で行われている屏風表現がもっと様々なカタチになっていけたらいいなと思っていました。それから屏風を使った表現を考えるようになり、自由なテーマによる屏風の構想がずっと頭にあります。たとえば屏風は折り畳んでコンパクトになることや奥行きのない場でも風景等が立体として表現できることが素晴らしいと感じています。日本的というか、先人たちは巧みなことを考えたものだと思います。
    365個で構成する作品
    コンセプトを大事にするならアイデアはとても人に言えないところです。自分の作品にもコンセプトはもちろんありますが、むしろ手間暇かかるので、比較的軽い気持ちでアイデアを人に話してしまいます。そこで今考えている作品に「365個で構成する作品」というのがあります。つまり1日必ず1個の作品を作り、1年間で完成する作品のことです。病気になろうが、制作以外の仕事で多忙になろうが、必ず1日1個。今日は調子がいいからといって数個作ることは一切せず、必ず1日1個。日々習慣のように作り上げることをあえて自分に課してやってみるのです。その行為そのものも作品のコンセプトにしたいと考えています。これは1年間やらねば意味がないと自分では思っています。つまらないコンセプトかもしれませんが、手間暇かかる行為でかなり説得力のある作品になるかもしれません。いずれチャレンジしようと思っています。