Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • クレーのチュニジア旅行
    法律文化社「ドイツ表現主義の世界」を読んでいたら、画家クレーとマッケがチュニジアを旅行し、そこから絵画表現が大きく変わったことが書かれていました。北アフリカの風土から受けた影響は、とくに色彩に表れているようです。色面構成が中心となり、ほとんど非対象化したクレーの絵画は色彩の深みと広がりがあらゆるイメージを想起させ、自分が絵画と戯れられる感じがして、とても好きな表現です。たんなる表面の処理ではない哲学的な思考が感じられると言っても過言ではありません。これもチュニジアで得た色彩あったればこその表現の到達点とも言えます。わが身を振り返ってみれば、今だに昔暮らしたヨーロッパの風土が根付いて、それが自己表現の一翼を担っていると思っています。異文化の中で得るものは感性そのものに働きかけて、芸術家の一生を左右するものだと改めて思います。       Yutaka Aihara.com
    ステンレスという素材
    ステンレスという素材には学生時代からいろいろな思いがあります。当時は野外彫刻展がブームになって、自分が学んでいた大学の先生たちも新しい工業用の素材を使った大きな野外彫刻を作って展覧会に出品していました。そうした中でひときわ目立つ素材がステンレスでした。故・井上武吉先生や保田春彦先生が作り出すステンレスの幾何抽象の世界に、すっきりした空間を発見し、都会的なセンスに憧れた時期もありました。自分がクールな抽象になかなか辿り着けないことがわかって、次第に自分は土を使った作品になっていきました。つまり泥臭い素材で現代的な思考をする方法を選んだのでした。しかし、またここにきてステンレスの作品に取り組もうとしています。「RECORD」の一連の小作品の中で、ステンレスの幾何抽象彫刻をイメージした作品を作り続けているのです。ステンレスという素材を意識してから30年が経っています。思考の振り子が戻っていくような感覚に襲われながら、今ステンレスの板を手にとって作業している自分がいます。 Yutaka Aihara.com
    木を彫る楽しさ実感
    先週末は陶彫ランプシェードの照明配線をやっていたので、「構築〜解放〜」に手がつけられず、このところずっと木を彫っていませんでした。今日ようやく再開し、改めて木を彫る楽しさを実感したところです。土を練るのもそうですが、木を彫る行為は大昔から人間がやってきたことで、そのためか木を彫っていると素朴で健康的な精神状態になるように感じます。追われて山積みになった公務の仕事から解放されて、鑿の先を目で追いながら木の彫り跡を確かめていると気分がよくなります。人間はこうして偉大な森林から恵みを受けて、住居を立て集落を形成し様々な伝承を生み、木に細工を施したものと考えます。今自分がやっている木彫もそうした一貫した営みの中から生まれてきたもの、たとえば信仰の対象だったり、生活に彩を加えるモノだったりして、それが発展して芸術としてのポジションを与えられたのだと思っています。そんなことをあれこれ思いながら過ごした一日でした。
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    07年を締めくくる1ヶ月
    昨年のブログを見たら「師が走る12月」というタイトルがついていました。慌しい1ヶ月になりそうだと昨年も予感していて、その通りになっていました。きっと今年・今月もあっという間に過ぎていくんだろうなと思っています。さらに来年もそうかな…。確かなことは今年の公務の多さは昨年以上で、制作の方も木彫によるテーブル彫刻「構築〜解放〜」、365点による連作「RECORD」、陶彫によるランプシェードと昨年以上にバリエーションが増えています。よくやっているなと自分を褒めたいくらいですが、まだまだ完成している訳ではないので、今月も気を引き締めてやっていこうと思っています。全部計画したものをやり終えたら、自分を振り返ってみることにします。朝晩寒くなってきました。何とか健康に留意して今月を乗り切りたいと思います。                        Yutaka Aihara.com
    帰宅途中に思うこと
    昨日のブログには職場に向かう時の気持ちを書きました。今日は帰宅する時のことを書きます。帰宅拒否症でもない限り、帰宅する時の気分はとてもいいものです。一日の仕事を終え、とくに問題がなかった日は安堵感があります。家は休むところだと脳にすり込まれていて、家に帰ると何もできなくなってしまいます。家にも小さなアトリエがあって、小品なら制作できるのですが帰るとしばらくは何もしません。気を取り直して「RECORD」の仕上げやらブログやらをやり出すのは10時を過ぎてからです。ただ帰宅途中に創作のことを考えるのは、朝の通勤以上であって、これはきっと心が解放されている証拠だと感じます。表現派、幻想絵画、空間造形などなどが頭に去来し、イメージの虜になっていることがあります。せっかく浮かんだイメージも帰宅してぼんやり過ごすうちに忘れてしまうこともしばしばあります。また車で通勤していると浮かんだイメージをすぐに書き留められないデメリットもあります。 Yutaka Aihara.com