2007.01.05 Friday
ウィーンの中心に近いところに青果市場(ナッシュマルクト)があります。その青果市場から、オットー・ワーグナーがデザインした住宅2棟が見えます。当時流行したユーゲントシュテイール様式の植物模様が壁面いっぱいに描かれていて独特な美しさがあります。マジョリカハウスとメダイヨンハウスと呼ばれていました。マジョリカ焼のタイルを使っていたので、そう呼ばれていたそうです。オットー・ワーグナーの建築物は一目でわかります。鉄とガラスの取り入れ方が実に巧みです。19世紀の過度な装飾のついた建物がぎっしり詰まったウィーンの街にあって、その景観を壊さずにモダンさを主張している建物はワーグナーをおいて他には見られません。調和と斬新さを併せ持った造形作品だと思います。
2007.01.04 Thursday
20代でウィーンに住んで、いろいろな芸術家から刺激をもらいました。帰国後、長い時間をかけて自分なりに刺激を受けたモノを噛み砕き、理解しようと努めてきました。これらが今の作品に繋がっていると思います。その一人が建築家オットー・ワーグナーで、昔から自分は建築家に憧れていたにもかかわらず、オットー・ワーグナーを知ったのはウィーンに行ってからでした。旧市街を散歩していた時に突如自分の感性を刺激する建物に出会いました。ウィーンの市街に見られるバロック建築群とは明らかに違う軽やかな古典的傾向を持つ建物。よく見ると装飾と思われた模様が、実は構造体の一部であり、その壁面に打たれたリズミカルな鉄骨はバロックやゴシック様式にも負けない存在感を示していました。その建物は郵便局でした。内部にある鉄柱の美しさは、どの美術館で見たオブジェより美しく感じられ、それも構造体の一部でした。オットー・ワーグナーの仕事にただならぬ才気を感じてから、彼の書籍を集めだし、実際の建築物を見て歩くことにしました。
2007.01.03 Wednesday
昨年作業場に放置していた作品の制作を始めました。硬化剤がよく効いていて砂がしっかり固まっていました。作業を開始してまもなく硬化剤や砂が少し不足していることに気づきました。硬化剤は余らせても次作に使うかどうかわからないし、長いこと保管しておくと品質が変わってしまいます。どのくらい購入するかは作品が完成に近づかないとわかりません。ともあれ着実に木彫作品は進んでいます。ここが陶彫との違いです。陶彫は成形して乾燥させてから窯に入れます。器と違い無理なカタチを作っているので窯に入れてもきちんと焼けるかどうかわからないのです。窯出しをしてダメであった時は再度作り直し、さらに乾燥させるまでの時間を考えなければならないので厳しい日程になります。ただ意外性を求めるなら、現在やっている木彫より陶彫の方が面白いのです。陶彫再開のメドは立ちませんが、これも今年の目標としたいと思います。
2007.01.02 Tuesday
ウィーンムジークフェライン(楽友協会)でのニューイヤーコンサートの模様が毎年TVで衛星中継されます。1980年から85年まで住んでいたウィーンで、このニューイヤーコンサートは何度も立見席で聴いていました。マゼールが指揮をしていた時代でした。カラヤンが登場した年は立見席の窓口に長蛇の列ができました。指揮台にカラヤンが現れると会場は異様な緊張感に包まれました。日本の旅行代理店に頼まれてチケットを手に入れるアルバイトもしました。帰国後もこのコンサートは毎年欠かさず聴いています。これによってウィーン生活を鮮明に思い出すのです。昨年もこのブログにウィーンのことを再三書いてきました。記憶が失われてしまうのを留めるためと自分の作品イメージの原点に戻るためです。シュトラウスのワルツは耳に心地よさを与えてくれますが、それを当時あの場所で聴いていた自分は複雑な心境を抱えながら爪に火を灯す生活をしていました。ムジークフェラインの華麗な室内をTVで見るたび、贅沢な時間と環境でありながら余裕の持てなかった自分を振り返る機会になっています。
2007.01.01 Monday
年が明けて気持ちが改まりました。2007年は自分にとってどんな年なのか占いは気にしない性分ですが、今日ばかりは誕生月や血液型や生まれた年の運勢を見ています。縁の下の力持ち、人に尽くすというのが今年の自分の運勢のようです。職場ではそんな場面がありそうだと感じます。自己表現活動では派手なことはないようです。今まで通りコツコツ励むのがいいのかもしれません。目指すことは4月の個展の成功と、今年も夏ごろから本格化する新作の表現力の進化です。そのためにはまず健康が第一でしょう。スポーツクラブも継続予定です。誰もが願う無病促進、身体堅固、家内安全であってほしい1年です。