2006.08.17 Thursday
空調設備のない場所で手許だけ見つめて、ひたすら木を彫る作業を続けています。持久走のようなものです。今日もやらなくっちゃと蒸し風呂のような部屋で仕方なく思うのは朝始める時だけで、これを乗り切るともう大丈夫。汗をかくと身体が動きやすくなるのでしょうか。夕方作業が終わって一息ついて、それから横浜国際プールに行ってひと泳ぎしてきます。だいたい3キロ。これを1週間続けていたのですが、さすがに疲れてきて泳ぎの方は時々休むことにしました。自分は明らかに長距離タイプです。一日のリズムができると結構継続するものです。余計なことを考えず、これをずっと続けていけたら幸せかなと思う毎日です。
2006.08.16 Wednesday
作業場には朝からラジオが流れています。「FMヨコハマ」をよく聴いていて、心地よい響きになっています。番組の途中にクラシックが何気なく流れたりすると思わず聴き入ってしまいます。「ながら作業」というもので、単純な手彫りの時は効果的です。数年前、同じような暑い夏のひと時にFMから流れたJポップに感動してしまったことがありました。友人に話したら一笑されましたが、その時はふと手を止めてしまいました。そんな曲は実は2つあって、ひとつが平井堅の「大きな古時計」、もうひとつは夏川りみの「涙そうそう」でした。まだこれらの曲がヒットする前のことです。
2006.08.15 Tuesday
今日は戦没者追悼式が行われました。自分は戦後世代なので第二次大戦がどんなものであったかわかりません。昨年の夏は信州にいて、戦没画学生の作品を集めた「無言館」を訪れていました。今年も今月下旬に恩師のアトリエがある長野県に行くつもりなので、「無言館」に行こうかと妻に話したところ「無言館」にはしばらく行かないと言うのです。そのくらい「無言館」にある作品の数々が、私たちに厳しく切ない状況を語っていたのでした。美術を志す者であれば一度は見ておいた方がよい美術館です。そこにある作品が20代そこそこの学生が書き残した習作であっても、そこから作者が歩んだ異常な状況を考えると何ともいえない命の輝きが見て取れるのです。よくぞ収集できたものと感慨一入の一日でした。
2006.08.14 Monday
何本もの柱に文様を彫り、その柱を円形に立てて囲むカタチを作りたいと考えています。現在進行している彫刻ですが、前にブログで書いたとおり今は構成要素となる部分(柱)を作っている最中で、これを組み合わせるとひとつの作品となる予定です。ちょうど建前のような骨組みだけで表現するつもりです。壁ではなく柵で囲むイメージです。柱はまだ荒彫りの段階で全体の数の3分の1程度です。来年1月まで制作は続きますが、毎日制作できるのは8月をおいて他にはありません。工程を考えると焦ることもありますが、今までもギリギリのところでやってきているので何とかなるでしょう。今日も余力を残して終わりました。
2006.08.13 Sunday
今日は作業場に人が来ず、一日中無言のまま制作を続けました。こんな日もたまにはあるのです。木に鑿を振るい、木と対話しながらカタチを彫り起こしていく作業です。午前9時から始めると1時間ほどで気が乗ってきます。さらに2時間は集中力がもち作業はぐんぐん進みます。ちょうど昼ごろから緩慢になります。バイオリズムというか気が緩む時間が決まっています。昼食をとるとさらに気が乗りません。集中力と言うのは多少腹が減っている方が持続するのかもしれません。それでも頑張っていると午後1時過ぎから気が入ってきます。また2時間。午後3時を過ぎるとまた緩慢な時間が襲ってきます。午前1回、午後1回の集中力。ここまでで終了。さらに続けると毎日がつらくなります。長いスパンで制作するなら余力を残して終わるのがいいと思います。大作ならではの身体調整方法だと思っています。