2007.06.22 Friday
自宅に土壁はありません。家を建てた時は借金で首が回らず、家の素材まで考えられなかったというのが本音です。ですが土壁は大好きです。今晩TVで「美の壺」という番組をやっていて、「土壁」がテーマでした。番組の中で目にした自然な土の色合いに魅せられてしまいました。白い漆喰や藁を混ぜたしっとりした土壁は何ともいえない雰囲気があって、どんな抽象画もかなわないと思っているくらいです。自分の陶彫による作品をそんな土壁に囲まれた空間に置いてみたいと考えています。ほの暗い照明をあててみたらいいかもしれないと思います。
2007.06.21 Thursday
職場まで自家用車で通勤し、しかも超過勤務の毎日。たまに帰りがけにスポーツクラブに行って水泳で身体を保ち、帰宅すると「365点の連作」を作ったり、このブログを書いたり。こんな毎日の生活で犠牲になっているのは本を読むことです。今日は出張の合間に書店をのぞき、新しい本を2冊買いました。夭折の銅版画家の生涯を描いた本とマニエリスムをテーマにした美術評論。カフェによって、早速買ってきた本をパラパラめくると、たちまち病みつきになり、美術的なるものが頭を駆けめぐりました。こうなるともう職場に帰る気がせず、今日はそのまま本を抱えて帰宅しました。来月末になると職場が夏季休業に入ります。そこでまた例年のように昼間は制作、夜は読書の楽しい生活が始まります。活字離れの反動で、一気に活字に浸る生活が待っています。そんな生活を楽しみに今はしばし職場の労働に身をおくことにします。
2007.06.20 Wednesday
ヨーロッパ各国からトルコへ旅した時に、便器のカタチが国によって変化していくのを見て、その国の人々の生活や文化をトイレを窓口にして語れるのではないかと思ったことがあります。洋式と和式が違うように、国によってトイレは様々な形態があります。トイレットペーパーがあったりなかったり、水の入った容器が置かれていて、これで尻を洗うのかと戸惑ったこともありました。トイレは何でもない空間でありながら、一部のレストランや店舗ではデザイン性に優れた素敵な空間を演出しているところもあります。とにかくトイレが清潔であると、国、市町村、公共施設、民間施設、個人の家、いずれも居心地のよい所になります。我が家では来客があると、まずトイレの掃除から始めています。外へ出かけた折、そこのトイレで品格を判断することもできるのではないかとさえ思うほどです。トイレという名の快適空間はアートギャラリーにも匹敵すると考えています。
2007.06.19 Tuesday
大学時代の話です。下宿していた友人宅に招かれた時に、その場に相応しくない立派なベッドがありました。ベッドが立派なのは装飾ではなくスプリングの良さにありました。友人いわく「寝ている時間は人生のかなりの部分を占めている。健康であるためには快適な睡眠を取らなきゃ駄目だ。家具の中で一番金をかけなきゃいけないのは、自分の身体を考えるとベッドのスプリングだと思う。」う〜ん、なるほど。この時のコトバがずっと頭に残り、家を建てた時には、まずベッドのスプリング、そして毎日食事したり語らうダイニングと順番をつけたのでした。今も彼から聞いたコトバ通りだと思います。
2007.06.18 Monday
家を建てた時に、どんな空間を作ろうか思案しました。ずい分前の話ですが、この時が一番楽しかったように記憶しています。多額な借金をしたにも関わらず、家具にこだわりがありました。家具も借金でした。本来なら家の素材にもこだわりたかったのですが、これには手が回らず、フローリングにしろ壁にしろ色調を合わせるのがやっとでした。でも家具は別でした。いくら高価でも所詮家具と高をくくっていたのですが、請求書を見てびっくり。でも無理をして買うことにしました。飛騨の家具メーカーが英国の農村で使われているデザインに着目して作った重厚なダイニングと飾り棚。「プロヴィンシャル」という名がついています。オーストリア人の現代彫刻家のお宅で見た中世の木工家具に魅せられていたので真似をしたのです。でも毎日使っていても飽きることなく、ますますその渋さに魅せられていきます。そう考えれば家具はこれと思ったものを買うべきだと今でも思います。