2017.04.26 Wednesday
今週初めに窯入れした陶彫部品の焼成が終わって、今晩から電気を使えるようになり、夜の工房に通えます。週末だけでは完成に漕ぎ着くことが出来ない新作は、ウィークディの夜も制作を余儀なくされ、なかなか厳しいものがあります。年々ハードルを高くしている結果なのですが、日々制作しているRECORDやこのNOTE(ブログ)にも影響を及ぼしています。自分で勝手にやっていることなので、自業自得と言えばそれまでですが、今後は自分の精神状態や身体と相談していかなければならないかなぁと思っています。今晩から「発掘~座景~」台座の塗装を始めました。4点の畳大のテーブルに砂マチエールが施してある台座ですが、陶彫部品の質感と合わせるために、陶彫の色彩に近い油絵の具を混色し、台座に染み込ませていく作業です。基本の色彩で塗った後、別の色彩の絵の具を滴らせたり、霧状に降りかけたりして、深く微妙な色合いを出そうとしているのです。これは絵画の考え方です。私の作品は彫刻と絵画の双方から攻めていくもので、この組み合わせが我ながら楽しいと感じるところでもあります。作品によって彫刻的要素が強かったり、絵画的要素が強かったりしていて、最終的にはイメージした世界に近づけていきます。「発掘~座景~」は双方がちょうど半々に折り合った作品かなぁと思っています。絵の具の調整に対して若い頃は苦手意識がありました。絵画を専攻しなかったのは、色彩が得意ではなかったことが挙げられますが、年齢と共に苦手意識はなくなっていきました。湧き出たイメージが色彩を纏っていることがあって、遅ればせながら色彩の面白さに気づいた次第なのです。そんな訳で今晩から暫く画家として頑張っていきたいと思っています。
2017.04.25 Tuesday
米アカデミー賞授賞式で珍しい誤報があった映画で、作品賞を逃したものの6つの賞に輝いた話題の映画です。昨晩レイトショーで、この現代版ミュージカルを観てきました。久しぶりに歌い踊るパワフルな映画を観て、楽しい高揚感を味わえました。夢に向かって邁進する若い男女、男セブはジャズピアニストで定番の演奏を放棄して店のオーナーと喧嘩、女ミアは女優志望でオーディションに落ち続けていました。お互いを励ます関係から恋が始まり、崖っぷちになったところでチャンスが訪れます。そこからお互いの心がすれ違うようになり、数年後2人が夢を叶えた代償として恋は破綻するといった物語でした。古き良き時代のミュージカルの要素を残しながら、物語の展開は現代そのもので、幻想と現実が入り乱れる構成もありました。私が注目したのはミア役のエマ・ストーンの気丈な演技で、顔の表情筋がよく動き、思わせたっぷりな演技が魅惑的でした。ミュージカル特有のダンスも自然に入ってきて、大袈裟なところはなく、全体的にチャーミングな印象でした。撮影の労力を感じたのは冒頭で始まる車の渋滞シーンの群舞で、数人のダンサーをクローズアップさせた長いカットは、見応えがありました。ラストの過去を振り返る幻想シーンの説明的なところがもっとあっさりでも良かったかもしれません。他のシーンで充分情緒は盛り込まれていたし、過剰演出も若干気になりました。いずれにしても出来栄えのいい映画であることに変わりはありません。この映画で活力を貰えました。
2017.04.24 Monday
陶彫は窯に入れて焼成を始めてしまうと、3日間くらいは窯から出すことが出来ません。工房の電気容量の設定は家庭用のままなので、焼成中は他の電気が使えなくなります。陶彫は年中焼成しているわけではないので、電気代の基本料金を考えて家庭用にしているのです。以前うっかり焼成中に照明を点けてしまって、ブレーカーが落ち大変なことになったことがありました。この3日間は工房に行けないのなら、この機会を有効に活用して映画鑑賞に出かけることにしました。勤務時間が終わった後で観られるレイトショーを探しました。私が常連になっている横浜市中区にあるミニシアターは車で30分程度のところにあるので、ちょこっと鑑賞するには都合のよい映画館です。仕事始めの月曜日なので躊躇するところですが、楽しくノリのいい映画なら、これもまた一興かなぁと思うことにしました。アメリカ映画「ラ・ラ・ランド」はそんな雰囲気にぴったりの内容でした。詳しい感想は後日改めますが、勤務時間終了後に余暇が楽しめる環境は、私が願うところです。私たちの業種はなかなか余裕のある時間が取れません。小さなものを含めると不測の事態が頻繁に起こる業種だからです。鑑賞は美術であれ音楽であれ、映像や芝居にしても、心を豊かにしてくれるものです。時間を作ってでも芸術鑑賞することは、生きていく上で必要ではないかと思うのです。何でもない時に気軽に行ける美術館や映画館、または劇場やコンサートホール、そんな働き方を職員全員ができればいいなぁと思っている次第です。
2017.04.23 Sunday
今日の午前中は職場に行かなければならない用事があって、工房での制作は午後だけになってしまいました。午後は中国籍の若いスタッフや職場の人が工房にやってきて、それぞれの制作をしていました。私は「発掘~座景~」のテーブルを支える柱陶の木彫を始めました。昨日のNOTE(ブログ)にも書きましたが、「発掘~座景~」はテーブルを4点作り、その上に陶彫部品を配置して、架空都市を俯瞰できるようにする集合彫刻です。テーブルの高さは床から57㎝です。テーブルを4本の柱で支えるので、柱の総数は16本になります。木の柱にはそれぞれ四方から文様入りの陶板を貼り付けます。柱の長さはテーブルの厚みを除くと55㎝、陶板の長さは36㎝です。陶板は柱の上方に貼り付けるので、下の部分が19㎝余ります。2㎝の余裕を見て床から17㎝のところから木を彫り、先端をやや細く丸くしていきます。床の接着面は出来るだけ曲面になるようにしていくのです。試しに1本だけ木を彫ってみました。テーブルの下に据え付けて雰囲気を確認しました。ほぼイメージ通りなので、残りは機械的にやっていこうと思います。木材は防腐剤を塗って黒くしていきます。陶彫が黒っぽいので木と調和すると判断しました。問題は残りの柱をいつ彫るのかということです。電動工具を使うなら、騒音を発するので夜間制作はできません。来週末まで木彫は待つしかないのか、もし待つとしたらテーブルを覆っている砂マチエールに油絵の具を滲み込ませる作業を優先するか、それとも窯入れをして夜の作業は諦めるか、思案した結果、窯入れをして3日間は工房を使わず、その後油絵の具を滲み込ませる作業に移ることにしました。今日も昨日に引き続いて身体の疲労感がありました。身体が辛い時は、スタッフと長々と会話を交わし、結構楽しい時間を過ごしました。もし今日一人で制作していたら、休憩もせず自分を追い詰めてしまうところでした。スタッフに感謝です。
2017.04.22 Saturday
昨晩の歓送迎会が深夜まで及んだので、今日は多少の疲労が残っていました。それでも朝から工房に出かけ、予定している作業を進めました。のんびり休養できないところが二速の草鞋生活の辛いところです。新作「発掘~座景~」を今月中に完成させたいと願っていて、そのため陶彫成形は後回しにして、「発掘~座景~」の柱陶部分の作業をしました。「発掘~座景~」はテーブル彫刻です。一枚のテーブル厚板を4本の柱で支えます。それが4点あるので柱の合計は16本になります。「発掘~座景~」は全体が見渡せる高さに設定しているので、柱は短めにしてあります。柱の四方を陶板で覆うので、私は造語にして「柱陶」と呼んでいるのです。柱の床に接着する下の部分は木を彫って、やや細く丸くするつもりです。この部分だけが木彫になります。柱陶の高さが若干異なるものが3本あることに気づき、今日はそれを微調整しました。木を彫る作業と陶板を貼り付ける作業は明日以降にしようと決めました。16本全部は一日では出来ないかもしれません。明日は午前中職場に顔を出さなければならない用事があって、一日中作業は出来ないのです。今日の午後は、彫り込み加飾が終わって乾燥が進んだ陶彫部品に、ヤスリで仕上げをした後、化粧掛けを施しました。この陶彫部品は「発掘~宙景A・B~」でしたが、これもどんどん窯入れをしていかなくてはなりません。来週は窯入れを再開したいと考えています。陶彫は窯に入れて完成するものです。窯に入れると作品は人の手の及ばない神の領域にいってしまうので、人は待つしか方法がありません。電気の関係で焼成中は毎晩工房に通うことは出来なくなります。それを計算しながら窯に入れていくのです。明日も頑張ろうと思います。