Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • 眼で散歩する楽しみ
    「発掘〜遺構〜」を今夏ギャラリーせいほうで発表した時、見に来てくださった人から、自分が小さくなってこの陶彫による都市空間を散歩してみたいという感想をいただきました。昨日のブログに書いたパノラマとしての広がりをもつ集合彫刻は、そうした視点からみると、どんな風景が目前に広がるのかという楽しみを鑑賞者に与えることができると思っています。SF映画のセットのようだとか、小型カメラで移動しながら彫刻を楽しみたいとか、そんな一般的な彫刻作品とは違う鑑賞方法を人から言われると、実は自分も楽しくなってしまいます。自分はジオラマを作っているわけではなく、アートとしての立体作品を作っているのですが、人が楽しいと感じる要素が自分の作品に盛り込まれていることを鑑賞者から気づかされました。パノラマとしての集合彫刻はまだまだ展開できそうです。眼で散歩できる楽しみが自分の制作の支えになっています。                    Yutaka Aihara.com
    パノラマとしての彫刻
    先日のブログで「森を俯瞰する作品」について触れました。森を俯瞰するというフレーズが我ながら気に入ってしまい、もう少しこだわってみたいと考えました。自分は制作ばかりやっていられない経済的な状況があって、創作活動は横浜市公務員との二束の草鞋です。時間が思うように取れない中で、作品の質を高めるために考え出した方法が部品をいくつも作って繋げていく集合彫刻です。部品には時間をかけますが、全体がどの位の大きさになるかは公務の仕事との兼ね合いによって変わってきます。時間が許せば作品は次から次に増殖していくのです。そこで部品をひとつずつの単位とした都市空間を作ることになっていきました。もちろんイメージの出所は渡欧時代に蓄積された記憶によるところがありますが、時間の使い方とイメージが一致して、陶彫または木彫による作品が生まれました。作品はパノラマ状になり、地形を俯瞰できるように配置しています。それは床であったりテーブルであったり、その部品の置き方や構成方法は様々ですが、俯瞰(または鳥瞰)という視点をもつことには変わりません。自分の作り出すものは、そうした広がりに空間造形の可能性を探るものでありたいと願っています。     Yutaka Aihara.com
    ブラジル×ヨコハマ時の懸け橋
    横浜市民ギャラリーで「ブラジル×ヨコハマ時の懸け橋」とタイトルのついたブラジル日系画家による100年の歩みを総括する展覧会をやっています。今年はブラジル移住100周年にあたるそうで、物心共に安定した日系人が芸術の世界でも活躍していることを示す展示内容になっていました。世代が若返る度に多様化するアートが登場し、サンパウロビエンナーレの影響もあって、現在では日系芸術家の活躍はブラジル美術界になくてはならぬ存在のように感じました。日本人としてのアイデンテイテイーというより、アートの国際性を強く感じる作品が多い印象を受けました。
    RECORD10月・11月アップ
    一日一枚ずつポストカード大の平面作品を作り続けて、それに「RECORD」というタイトルをつけています。ホームページに少しずつアップしていますので、いつでも見られます。昨年の10月と11月に制作したRECORDを昨日アップいたしました。最後にコトバをつけていますが、月ごとの関連性が薄いのでコトバには苦慮しています。最近のRECORDも撮影が終わっています。追々アップしていく予定です。毎日毎日の積み重ねというものは我ながら凄いものだなと振り返っています。楽しみながら、時に苦しみながら、マンネリと戦いながらやっておりますが、これがあるからこそ公務が多忙な時でもアートから気持ちが離れずにいられると思っています。なお、ホームページにはこの文章の最後にあるアドレスをクリックしていただけると入ることができます。ご高覧いただければ幸いです。       Yutaka Aihara.com
    森を俯瞰する作品
    まだ柱の本数が足りないことがわかって、今日は杉材の追加購入をしました。やや長めの柱をさらに8本彫っていきます。材料の購入はちょっといい気持ちになります。可能性が広がるためかもしれません。床材も業者にお願いしました。全体が掴めるようになると、より具体化したイメージになり、作品全体の大きさの見当がついてきます。今制作中の「構築〜起源〜」は全体の大きさも構成も決めずにスタートし、途中で雛型を作り、大きさを限定する方法をとりました。面積で言えば今までで一番大きな作品になる予定です。ただ陶彫部分がないため量感のない作品になりますが、木を彫る楽しさを覚え、また床に広がる地形的な面白さが自分を虜にしています。森を俯瞰できる作品と言えます。