Yutaka Aihara.com相原裕ウェブギャラリー

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  • RECORDの展開
    今月のRECORDは「正方形」をテーマにして一日一枚のペースで平面作品を作り続けています。今月26日から奄美大島に行くので、この「正方形」と奄美大島で見聞するであろう風物や風景をどのように合わせるかを考えています。2月から始まっているRECORDは抽象傾向が強く、直線と曲線によって区切られた面を平塗りしています。でも本来RECORDはタイトル通り日々を記録する目的で作っているので、奄美大島の風景もそこに取り込むつもりでいるのです。滞在する3日間ともRECORDの用紙を持ち込んで、気になったものを記録していこうと思っています。田中一村が一見抽象画と見まがうほど大胆な画面構成をしたように、自分も風景を心に留めて、そこから湧き出る何かを掴んで作品にしたいと思っています。   
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    図録用の写真撮影
    今年7月の個展のために、今日は図録用の作品を撮影しました。撮影の対象になった「発掘〜遺構〜」は様々なカタチが混在する都市空間を表現したものです。今までの図録はあらかじめ自分がデザインを考え、それに近づけるようにカメラマンが撮影したのですが、今回は写真先行で、デザインは画像を見てから決める方法をとりました。今までの方法は自分のイメージだけで図録を作っていて、後で撮影されたものを見ると自分の意図を超える面白い画像が含まれていて、これなら初めからやり直したいと感じたことがありました。そこで今日はカメラマンに撮影を任せ、後で画像をチョイスすることにしたのでした。結果「発掘〜遺構〜」はそれぞれの部分に面白い要素が結構あって、画像を通してそれを発見することができました。作品の組み立てや設置では教え子が手伝いに来てくれました。今まで一人で運搬してきた作品なので、とても助かりました。                   Yutaka Aihara.com
    奄美大島旅行企画
    家内の亡母は奄美大島出身で、旧姓を「量」と言います。嘉徳という村で生まれたそうです。奄美大島の地図で見ると、南端の古仁屋港の近くに嘉徳があります。奄美大島は義母からいろいろなことを聞かされていましたが、自分はやはり日本画家の田中一村が気になる存在です。かつてNHKの番組で紹介された時は、その構成の新しさに度肝を抜かれました。今月の終わりに奄美大島に行こうと計画しています。沖縄に比べると地味な印象を持ちますが、奄美大島には独特な風情があります。公務や創作に追われる日常の中で、自分の感受性を高めるための投資だと思っています。直接創作に反映することはないかもしれませんが、そこで出会う光や陰、空気、自然や風物を自分の中に取り込んできたいと考えています。             Yutaka Aihara.com
    曲面の追求を感じる時
    マルセル・デユシャンの「泉」とは別の意味で便器の曲面に美しさを感じる時があります。便器をオブジェとして扱うというコンセプトとは違い、もっと単純な感覚です。最近リニューアルした我が家の風呂も、すべて曲面で作られていて、その滑らかさに癒しを感じてしまいます。自家用車も同様です。米国製のPTクルーザーはクラシックなスタイルで大変気に入っていますが、これも曲面ばかりのデザインです。自分の作品も、曲面や曲線を使うときの方が自由さが増す分、ちょっとした手馴れで緊張感のない退屈なものになってしまいます。直線の方が制約される分、失敗が少ないと思います。曲面はより美しく感じられるところを目指して追求されるべきで、そうした作り手の感覚と使い手(鑑賞も含めて)の感覚が一致した時に、その美しさを極めるものだと考えます。                      Yutaka Aihara.com
    骨のカタチとイメージ
    HPの「OTHER」の中に、「骨の箸置き」と題した作品があります。自分にとっては今のところ唯一の小品です。イメージしたものは恐竜の骨の一部でした。骨は見方によっては大変美しいカタチをしています。骨は人間を初め多種多様な動物の身体を支え、しかも効率よく動かす構造体であるから、その自然が計算したカタチには無駄がありません。イギリスの彫刻家ヘンリー・ムアは骨をイメージして作品にしています。我が師匠の池田宗弘先生も魚の骨を真鍮で作っています。骨の美しさは彫刻家が一番よく知っています。自分も骨をテーマにしたシリーズをやってみたいと考えています。「OTHER」のページの充実を図るためにも、骨をイメージした日用品に取り組むつもりです。                        Yutaka Aihara.com